ペレスQ1敗退の原因はエンジン制御か、あまり明るくない挽回劇の見通し
ノータイムでのQ1最下位敗退を喫した原因についてセルジオ・ペレス(レッドブル)はその詳細を語ろうとはしなかった。だがチーム代表のクリスチャン・ホーナーによると、ホンダRBPTパワーユニットの制御ソフトに問題があった可能性がある。
F1オーストラリアGPの予選を前に行われた最終プラクティスでペレスは技術的トラブルに見舞われ、幾度ものコースアウトを強いられた。セッション前半にはガレージに閉じこもり、エンジニアが整備に取り組む姿があった。
Work going on in the Red Bull garage for Checo 🛠️#AusGP #F1 pic.twitter.com/3T5rzEibHv
— Formula 1 (@F1) April 1, 2023
クルマに苦戦する状況は予選でも変わらず、FP3で飛び出し続けたターン3でまたもタイヤスモークを上げ、グラベルに捕らわれた結果、タイム計測できないままにクルマを降りる事となった。
早々に敗退した原因についてペレスは「詳細には踏み込みたくない。意味がないしね」と口をつぐんだが、ホーナーはSky Sportsとのインタビューの中で「エンジン・マネジメントに原因がないかどうかを確認するためにデータを洗いざらいチェックしているところだ」と語った。
F1マシンの制動力はディスクとパッドとの摩擦に依るブレーキだけでなく、エンジンの回転抵抗を利用するエンジンブレーキと、回生を司るハイブリッドモーターの3種類をECUによって制御・統合する事で生み出される。
ホーナーは「自信を持つことは極めて重要で、それまでの彼は本当に力強く見えたが、あれはただただ、酷いセッションだった」と付け加えた。
前戦サウジアラビアGPでは同じRB19を駆るマックス・フェルスタッペンが15番グリッドからの2位フィニッシュを飾った。ペレスも同じように表彰台に返り咲けるのだろうか?
ポールを獲得したフェルスタッペンはチームメイトの挽回の可能性について、アルバート・パークは追い抜きが少し難しいものの、4箇所のDRSゾーンが「間違いなく助けになる」としながらも、タイヤのデグやペースなど様々な要素が絡んでくるため一概には言えないと語った。
2番グリッドのジョージ・ラッセル(メルセデス)は「トップ10に食い込んでくるのは間違いないだろうけど、この手のサーキットで上位争いをするとは思えない」と述べ、ポジションキープに期待を示した。
ホーナーもまた「ここはジェッダより遥かにオーバーテイクするのが難しい」と認め、適切な戦略が鍵になるだろうと語った。
「2組のハードタイヤを持っているのはチェコとマックスだけだ。それが支配的なタイヤであることが証明されれば、レースの後半に大きな影響を与えるかもしれない」
2023年F1オーストラリアGP予選ではマックス・フェルスタッペン(レッドブル)がポールポジションを獲得。2番手はジョージ・ラッセル、3番手はルイス・ハミルトンと、メルボルン勢が続く結果となった。
決勝レースは日本時間4月2日(日)14時にフォーメーションラップが開始され、1周5,278mのアルバート・パーク・サーキットを58周する事でチャンピオンシップを争う。日本ではDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。