レッドブルF1、意味深な純白…2023年「RB19」カラーリング刷新はあり得る?
2月3日(金)に迫る”シーズン・ローンチ”を前にレッドブルは、マックス・フェルスタッペンとセルジオ・ペレスの愛機となる2023年型F1マシン「RB19」のカラーリングを示唆するかのような気になる1枚の画像を公開した。
「2023 A blank canvas(2023年 真っ白なキャンバス)」とのキャプションが添えられたこの画像の車体は、エンジンカバーに濃紺の雄牛ロゴが配され、つや消しのマットホワイトをベースとしている。
「キャンバス」との表現からは、これに少しずつ手が加えられていき、最終的に今季仕様のリバリーが明かされるのだろうと推測される。
ファンの深読みを狙うかのようなこの画像を受けSNSの一部には、幻のF1日本GPのために用意された「ありがとう号」、つまり2021年の第16戦トルコGPで投入された「RB16B」のような白色基調のリバリーを期待する声も散見される。
レッドブルは新シーズンに向け、これまで一貫して採用してきたネイビーブルーとイエローにレッドを加えたカラースキームを刷新するのだろうか? 結論から言えばその可能性は皆無に等しい。
レッドブルは2005年のF1参戦以降、確かに少しづつカラーリングを変更してきている。とは言ってもそれは印象が変わるようなものではなく、変更というよりは調整と言った方が適切だろう。社会、市場、露出場所の変化に伴う”ファイン・チューニング”は不可避だ。
言わずもがな、レッドブル・レーシングは母体であるエナジードリンク企業のプロモーション装置として機能する事が宿命付けられている。
例え新たにタイトルスポンサーが就くとしても、またローンチイベントでの提携発表が囁かれるフォードの加入があったとしても、視覚伝達性が大きいカラースキームを一時的な要因で刷新する事はブランディング上、一般的に考えてあり得ない。
仮に変更が施されるにしても、従来との一貫性を損ねるものではないだろう。
もし大幅に刷新されるとすれば、飲料ブランド側のブランディング戦略の変更ないしは、創業者ディートリッヒ・マテシッツの死去に伴う新たな経営陣がブランド戦略部門のやり方に口を挟んだ結果だろう。
ただそれでもなお、2023年のロードレース世界選手権(MotoGP)に参戦するレッドブルKTMファクトリーチームが先日発表したカラーリングは以下のようにこれまで慣れ親しんできた色の組み合わせのままであり、リニューアルの可能性は乏しい。
もしマットホワイトを基調としたカラーリングが採用されるとするならば、それはお家芸の”カモ・ブル”においてだろう。
レッドブルは2015年、プレシーズンテストに際して黒と白の幾何学模様のカモフラージュ柄カラーをマシンに施した。
当初は、マシンのディティール判別を難しくすることでライバルに不必要な情報を与えないための措置とも思われたが、結局のところ、話題を集めるためのマーケティング手法だった。
以降、レッドブルは2018年と2019年のシェイクダウンでも特別なカラーリングを採用しているが、シーズン開幕戦を走る赤牛シングルシーターの装いは我々が見慣れたものだった。
なお2026年以降の次世代F1パワーユニットでの協業に関する噂については、フォードがその会場となるニューヨークにインフルエンサーを派遣するとの話も出ており期待が高まっているが、今のところ何らかの発表が計画されているという以上に有力な情報はない。