F1日本GP 決勝グリッドとタイヤ戦略考︰まさかの鈴鹿、雷注意報…ウェット必至の混乱戦か
10月9日(日)の14時に開始されるF1第18戦日本GPの公式スターティング・グリッドが発表された。予選結果からの変動および、予想される決勝のタイヤ戦略を見ていこう。
鈴鹿サーキットは追い抜きが容易ではない。今週末は角田裕毅を含む6名が7基目のエキゾーストを開封したのみで、パワーユニット交換によるグリッド降格ペナルティはない。
またランス・ストロール(アストンマーチン)がギアボックスを新調したが、4基目という事でこちらも罰則の対象外だった。とは言え、年間上限基数に達したため、もう後はない。
前戦シンガポールGPでの周冠宇(アルファロメオ)との接触によってニコラス・ラティフィ(ウィリアムズ)が5グリッド降格を受けたが、予選最下位であるため事実上のノーペナルティだ。
公式グリッド発表後、スチュワードはピエール・ガスリー(アルファタウリ)にピットレーンスタートを命じた。予選を経て10号車AT03のリアウイング及びフロントウイングのバラストが変更された事でパルクフェルメ規定違反となったためだ。
よって17番手以降を除けば予選順位とグリッドの間に相違はなく、ポールポジションにマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、最前列2番グリッドにはシャルル・ルクレール(フェラーリ)が並ぶ。角田裕毅(アルファタウリ)は13番グリッドからの入賞を目指す。
なお岸田文雄首相のセレモニー参加が予定される決勝当日の9日(日)は、全ての入場ゲートで手荷物検査が実施される。
想定されるタイヤ戦略と天気
身も蓋もない話だが、三重県鈴鹿市には9日(日)の12時以降、気象庁から雷注意報(9日4時23分現在)が出ている。
これは落雷のほか、急な強い雨、竜巻等の突風、降ひょうといった積乱雲の発達に伴い発生する激しい気象現象による人や建物への被害が発生するおそれがあると予想されるものだ。
時間を経る毎に雨脚が強まる見通しでウェットレースは避けられそうにない。14時~16時の降水量は1mm~2mm程度だが、その後最大で7mmの土砂降りの予報となっているため、前にずれ込めば赤旗中断も十分に有り得そうな状況だ。
デグラデーションが大きいため、ピレリはソフト(15~21周)、ミディアム(31~38周)、ソフトとつなぐ2ストッパーが最速のストラテジーと導き出したが、スリックタイヤの出番は期待できそうにない。
雨が降ればセーフティーカーやバーチャル・セーフティーカー(VSC)が導入される可能性が飛躍的に高まる。その場合ピットでのロスタイムが22秒強から10秒に短縮されるため、より多くのピットストップが見られるようになるはずだ。
なおスリックとインターミディエイトのクロスオーバーは1分40秒台前後、インターとフルウェットの履き替えポイントは1分48秒台と推測される。
2022年F1日本GP 決勝グリッド
53周で争われるF1日本GPの決勝レースは10月9日(日)14時にフォーメーションラップが開始される。日本ではDAZNとフジテレビNEXTで生放送・ライブ配信される。
Pos | Driver | Team | Qualifying |
---|---|---|---|
1 | M.フェルスタッペン | レッドブル | 1(-) |
2 | C.ルクレール | フェラーリ | 2(-) |
3 | C.サインツ | フェラーリ | 3(-) |
4 | S.ペレス | レッドブル | 4(-) |
5 | E.オコン | アルピーヌ | 5(-) |
6 | L.ハミルトン | メルセデス | 6(-) |
7 | F.アロンソ | アルピーヌ | 7(-) |
8 | G.ラッセル | メルセデス | 8(-) |
9 | S.ベッテル | アストンマーチン | 9(-) |
10 | L.ノリス | マクラーレン | 10(-) |
11 | D.リカルド | マクラーレン | 11(-) |
12 | V.ボッタス | アルファロメオ | 12(-) |
13 | 角田裕毅 | アルファタウリ | 13(-) |
14 | 周冠宇 | アルファロメオ | 14(-) |
15 | M.シューマッハ | ハース | 15(-) |
16 | A.アルボン | ウィリアムズ | 16(-) |
17 | K.マグヌッセン | ハース | 18(+1) |
18 | L.ストロール | アストンマーチン | 19(+1) |
19 | N.ラティフィ | ウィリアムズ | 20(+1) |