構成変更でペース改善のレッドブル、何がフェラーリへの接近を可能にしたのか? / F1オーストラリアGP
レッドブル・レーシングはF1第3戦オーストラリアGPの初回プラクティスでフェラーリに0.593秒という大差をつけられていたが、FP2に向けてセットアップを変更した結果、跳馬とのギャップを0.245秒にまで縮めてみせた。
FP2で2番手タイムを刻んだマックス・フェルスタッペンは、前走車による影響がなければ更にタイムを縮める事ができたはずだと述べ、潜在的にはより接近できた可能性に言及した。何がラップタイムの大幅な改善をもたらしたのか?
レッドブル・レーシングのクリスチャン・ホーナー代表は、レイアウト変更と再舗装によるタイヤへの影響を読み間違えていた事がFP1の不振の原因だと説明した。持ち込んだイニシャルセットはクルマのパフォーマンス・ウインドウから外れていた。
アルバート・パーク・サーキットは1996年以降、伝統的にシーズンオープナーを務めてきた。そのコースレイアウトと路面は初開催以降、同じ姿を保ってきたが、オーバーテイク促進のために26年の時を経て、本大会に向けて初めて改修・再舗装された。
5つのコーナーの幅が拡大され、2つのコーナーからなるシケインが撤去された事で、初日フリー走行でのベストタイムは既に、2019年の前回大会のポールタイムを上回っている。
ホーナーはFP2を終えてSky Sportsのインタビューに答え、多くのコーナーにおいて通過速度が上昇し、加えて新たな18インチタイヤが導入された事で、路面とタイヤとの関係性が2019年以前と比べて変化したのだと指摘した。
「以前と比べてレイアウトが新しくなり、加えて再舗装された事で、路面に対する要求が数年前と比べて少し変わったのだと思う」とホーナー。
「一部のエネルギーは確実に変化しており、今年のタイヤは以前とは異なる形で反応していた。つまり我々は最初の段階でウインドウから少し離れていたんだと思う」
「そして今はそのウインドウの中に収める事ができ、クルマがより反応するようになってきたんだ」
「我々は漸進的に変更を加えていき、クルマを徐々にウインドウへと近づけていった。そして最終的にはレースランにおいてかなり真っ当な状況に仕上げる事ができた」
「今夜もやらなければならない仕事が少し残っている。それに整理すべき事も幾つかある。だが我々は適切な方向に向かって進んでいるし、クルマはこうした変更に対して適切に反応し始めていると思う」
初日をトップで締め括ったのはシャルル・ルクレール(フェラーリ)。2番手マックス・フェルスタッペン(レッドブル)を0.245秒差で退けた。3番手にはコンマ4秒遅れでカルロス・サインツ(フェラーリ)が続く結果となった。
F1オーストラリアグランプリ3回目のフリー走行は日本時間4月9日(土)12時から、公式予選は同15時から1時間に渡ってアルバート・パーク・サーキットで開催される。