レッドブルF1代表ホーナーとの舌戦を「本当に後悔」するメルセデスのウォルフ…妻スージーからもお叱り
万人が納得する形でなかったにせよ、壮絶なタイトル争いが公式に決着を迎えオフシーズンへと突入した今、メルセデスのF1チーム代表を務めるトト・ウォルフはレッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーとの激しい舌戦を「本当に後悔」していると認めた。
マックス・フェルスタッペンとルイス・ハミルトンがシーズンを通してコース上で激しい戦いを繰り広げる中、彼らを指揮する立場の両者は昨年、場外で幾度となく相手方を批判・揶揄し合った。
二人の口撃戦はフレキシブルウイング論争で勃発した。
メルセデスがRB16Bのリアウイングの剛性に異議申し立てを行うと示唆した事を受けホーナーはライバルに対し、W12のフロントウイングを見て「口を閉ざした方が良い」と警告。これに対してウォルフはホーナーを「カメラに映りたがる、ちょっとしたお喋り」と揶揄した。シーズンを経る毎に二人の関係は更に悪化していった。
ウォルフはオランダ誌「Formule 1 Magazine」とのインタビューの中で、一連の舌戦を「本当に後悔している」と述べ、反省の念を口にした。
「私は常にプロ意識を持ち、プロとして物事に取り組むようにしているが、ある時点で2人の間に非常に個人的な問題が発生したのは事実だ」
「彼は私に『口を閉じていろ』と言い、私はそれに対して『カメラに映りたがる、ちょっとしたお喋り』だと返した」
「彼との関係性がプロフェッショナルなものである事、そして最悪の敵にも親友がいる事を考えれば、私はあんな事を言うべきじゃなかった」
「如何に激しい戦いの最中にあっても相手を尊重する事が必要だ」
ウォルフは更に、妻でありフォーミュラEベンチュリーのチーム代表でもあるスージーから”お叱り”を受けたと明かした。
「彼女から『なんでそんな事を議論し合ってるの? あなたが目指しているのは勝つ事でしょ? それに集中しなさいよ。相手がそういう方向に行ったとしても、あなたがそうする必要はないんだから』って言われたんだ」
「まさにこれが女性の社会的知性というものだね!」
フェルスタッペンに逆転タイトルを許した最終アブダビGPを経てメルセデスは、レースリザルトに対する控訴の意思を表明。数日間に渡って沈黙し続けたが、そんな状況で最初に口を開いたのはトトでもチームでもなく、スージー・ウォルフだった。