レッドブル・ホンダ、フェルスタッペン降格 意に介さず「ソチはメルセデスの牙城足るコースだが…」
レッドブル・ホンダのクリスチャン・ホーナー代表は、ソチ・オートドロームで行われるF1第15戦ロシアGPでのマックス・フェルスタッペンに対する3グリッド降格ペナルティについて、意に介さない様子を見せている。
フェルスタッペンはモンツァでの前戦イタリアGPの26周目にタイトルを争うルイス・ハミルトン(メルセデス)と衝突。”主な過失”は33号車にあるとして、スチュワードはフェルスタッペンに2点のペナルティポイントと3グリッド降格を科す裁定を下した。
両者のチャンピオンシップポイント差は僅か5点であり、2014年以降、メルセデスが無敗を誇っているソチでの3グリッド降格は全く理想的ではないものの、クリスチャン・ホーナーはこのペナルティが「それほどハンデにはならない」と考えている。
クリスチャン・ホーナーは恒例のコラムの中で「マックスにはグリッドペナルティがあるが、ソチではターン1に向けて強力なトウが得られるため、それほどハンデにはならない。楽しみだよ」と綴った。
「ロシアGPの過去のリザルトを見直していたら、2018年のレースでマックスはピットストップ前の段階で最後尾(※エンジン交換ペナルティによる)から1番手にまで盛り返していた。そして去年は2位だった」
「とは言え、ここは我々が一度も勝った事がないサーキットで、ソチはメルセデスの牙城足るコースだ」
「モンツァとソチは私の中でメルセデスのサーキットとしてマークされているコースだ。今回もチャレンジな週末になると思っている」
なおペナルティの原因となったモンツァでのクラッシュについてクリスチャン・ホーナーは、フェルスタッペンとハミルトンの両方に事故の責任があるとの考えを強調する一方で、スチュワードの決定を受け入れる意向を示した。
「モンツァではチーム一丸となって予選3番手を獲得し、スプリント予選では2位フィニッシュを飾って決勝のポールポジションを獲得するなど、着実にポイントを積み重ねる事ができた」
「決勝でマクラーレンが強敵となるであろう事は予想済みだった。彼らのクルマはモンツァに合っていたからね。マックスも全力でプッシュしたものの、好スタートを切ったダニエル・リカルドをオーバーテイクするには至らなかった」
「新しい技術指令の影響で、ピットストップの際に稀なヒューマンエラーが発生した事については教訓にしなければならない。この遅れによってマックスは本来あるべきトラックポジションから外れてしまい、更にメルセデスがハミルトンのピットストップでつまずいた事で、両ドライバーが一歩も譲らないような状況が生まれてしまった」
「モンツァはオーバーテイクが困難なため、両者ともに前に出る必要があると考えていた。マックスは勢いを掴もうとし、ルイスはトラックポジションを維持しようとしていた」
「厄介なシャントだったものの、幸いにもすぐに両ドライバーの無事が確認できた。ルイスがクルマをバックさせてレースに戻ろうとしていたため、メディカルカーも出動の必要性を感じていなかった」
「ヘイローが役目を果たしてくれた事に感謝している。その効果に疑いの目を向けていた人たちも、今ではその考えを改めた事だろう」
「双方が譲らなかった結果であり、どちらか一方に責任を負わせるのは適切ではない。私の考えは今も変わっていない」
「FIAとしては2人のドライバーに同じペナルティを課す事もできただろうが、過失はマックスにあると判断された。結果としてレースを完走できなかったため、唯一のオプションはグリッド・ペナルティとなったが、我々はこれを受け入れている」