鈴鹿サーキットのグランドスタンドとホームストレート、2018年10月5日
Courtesy Of Red Bull Content Pool

ホンダF1、鈴鹿ラストラン叶わず「本当に残念」と 田辺TD「残りのシーズンも全力で戦います」

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2年連続でのF1日本GPの中止を受け、ホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクターはF1第12戦ベルギーGPを前に「本当に残念」と悔しさをあらわにした。

「残念ながら、コロナ禍の影響により2年連続での日本GPの中止が先日アナウンスされました」と田辺TD。

「ホンダのメンバー、また両チームのメンバー一同、ホンダF1とってのラストイヤーに鈴鹿GPで戦うという想いがあっただけに本当に残念に思っています」

F1は年間23戦の確保を最優先に鈴鹿の代替開催について検討と交渉を進めているものの、現時点ではまだ改訂版カレンダーの発表はない。

仮に23戦が実現したとしても、ホンダF1プロジェクトに残されたレースは後12戦のみだ。その初戦となるスパ・フランコルシャンでの44周の争いは今週末の8月29日に行われる。

ドライコンディションで行われた昨年大会では、ルイス・ハミルトン(メルセデス)が僚友バルテリ・ボッタスを8.448秒引き離して通算89勝目を挙げた。

ホンダ勢は3位表彰台にマックス・フェルスタッペンが滑り込んだが、ライバルを打ち負かすだけのポテンシャルを感じさせる事はなかった。ホンダラストイヤーの今年はどうか?

田辺TDは「8月中旬の2週間のF1サマーブレイクが明け、我々Honda F1にとって最後の2021シーズン後半戦に突入します」と気を引き締める。

「前半戦以上にタイトなスケジュールとなる後半戦に臨むにあたり、それぞれのメンバーはフィジカル的にも、またメンタル的にも十分リフレッシュできたとことと思います。イギリスGP、ハンガリーGPと夏休み前の2戦は、我々にとって難しいレースが続きましたので、気持ちを切り替えるという上でも良い機会となりました」

「シーズン後半戦は伝統のベルギー、スパ・フランコルシャンにて幕を開けます。全長約7kmという長大なコースで、第1セクターと第3セクターにそれぞれ長い全開区間が設けられるレイアウトになっており、PUにとってシーズン中最もタフなサーキットの 一つです」

スパのエンジン全開率はカレンダー最高の75%を誇る。特に最初と最後のセクターは常時フルスロットル状態だ。セクター1は約84%、セクター3は約93%が”アクセルべた踏み”となる。ホンダ渾身のRA621Hの実力が試される。

「今回はレッドブル・レーシングとのパートナーシップ締結後50戦目の記念レースとなります。F1復帰後初勝利や初ポールポジション獲得、ダブルポディウムや5連勝など、共に幾つもの素晴らしい成果を残してきました。こうした記録を更に伸ばすべく、最終戦に向けて両チームと共に 一戦一戦を大事に、全力で戦っていきたいと思います」

「この先のシーズンも全力で戦いますので、引き続き応援よろしくお願いいたします」

F1ベルギーGPは日本時間8月27日(金)18時30分からのフリー走行1で幕を開ける。

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