レッドブル、10年ぶりの英国PP!メルセデスによる長年の支配体制に「ようやく終止符が打てた!」とホーナー
レッドブル・レーシングは7月17日のF1イギリスGPスプリント予選でマックス・フェルスタッペンが圧勝を飾り、フロントローを独占した2010年(セバスチャン・ベッテルが最速、マーク・ウェバーが2番手)以来となるシルバーストンでのポールポジションを獲得した。
同時にこれは、2013年から続いていた9大会連続(2020年は2戦開催)でのシルバーストンにおけるメルセデスの連続ポール記録を終わらせるものでもあった。
フェルスタッペンの勝利はブラックアウトと同時に決した。32点差のポイントリーダーはルイス・ハミルトン(メルセデス)の後方2番グリッドからスタートしてターン1を前にオーバーテイク。一度トップに立つとハミルトンを寄せ付けず1.43秒差でトップチェッカーを受け、史上初の”スプリントキング”として歴史に名を刻んだ。
チーム代表のクリスチャン・ホーナーは17周に渡るグリッド争いを次のように振り返った。
「イギリスGPでポールポジションを獲得できるなんて実に素晴らしい。今回のポールはマックスが史上初のスプリント予選で勝利を収めた事によるもので、従来とは違った形でのポールだった」
「我々がシルバーストンでポールを獲得するのは2011年以来だ。メルセデスの9年間に渡る連続ポール記録に終止符を打つ事ができた」
「ルイス(ハミルトン)がセクター1を得意としていることは分かっていたから、メインストレートで前に出る事が非常に重要だった。マックスは素晴らしいスタートを切って、チェッカーフラッグが振られるまでリードを守ってみせた」
フェルスタッペンが圧勝を飾った一方、もう一台のRB16Bをドライブするセルジオ・ペレスはランド・ノリス(マクラーレン)に接近し過ぎた事でダウンフォースが不安定となり、6周目に高速のチャペルでコントロールを失いスピンを喫した。
「残念ながらダーティーエアの影響でリアを失い、高速スピンを喫したチェコ(ペレス)はこれに続く結果が得られなかった。幸いにもウォールとの衝突を避ける事はできたが、バイブレーションがかなり酷かったためリタイアさせることにした」
「許可を得て明日のレースに向けて安全確認のためにクルマを徹底的にチェックするための措置だった」
なおペレスに関しては決勝レースでの大逆転に向け、パルクフェルメ違反を犯してピットレーンからスタートする可能性がある。
「今日はメルセデスとの差が殆どなかった。ストレートではメルセデスの方が速かったが、コーナーでは我々に分があった」とクリスチャン・ホーナーは続ける。
「気温を巡る状況が悪化する見通しであるため、明日のレースはタイヤの摩耗という点で今日と同じような事にはならないだろう」
「燃料搭載量が多いため序盤はコーナリングスピードがやや低下し、タイヤに対する負荷が軽減される事になる。それがどう影響するか興味深いところだ」
「ポールポジションからスタートできるのは素晴らしい事だ。いつもとは異なるフォーマットでのレースとアクションとファンに楽しんで貰えたならば嬉しい」
ホーナーの発言からは、メルセデスがダウンフォースを削ってトップスピードを確保した一方、レッドブル・ホンダはタイヤマネジメントを視野にダウンフォースを多めに付けていた事が伺える。
吉と出るか凶と出るか。2021年F1イギリスGP決勝レースは日本時間18日(日)23時にブラックアウトを迎え、1周5891mのコースを52周する事で争われる。