ホンダF1、目指すは今季2勝目「更なる前進に向けパワーユニット最適化を進めたい」と田辺TD
ホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクターが、2021年FIA-F1世界選手権第4戦スペインGPに先立って抱負を語った。
昨年のグランプリではマックス・フェルスタッペンが逆転の2位表彰台に上がったものの、優勝したルイス・ハミルトンには歯が立たたず、24.177秒遅れでチェッカーフラッグを受けた。
スペインGPの戦いの舞台となるのは地中海の日差しが降り注ぐ風光明媚なカタロニア・サーキット。ターン10の改修により1周4,675mへと延長されたこのコースは、マシンの総合力が試される場として知られており、例年、その後のシーズンの行方を占う重要な一戦となっている。
メルセデスと熾烈なタイトル争いを繰り広げるレッドブル・ホンダとしては、今季初のダブルヘッダーを2勝2敗のイーブンで締め括り、優勢が期待できるモンテカルロ市街地コースでの伝統の一戦に向けて勢いをつけたいところだ。
Honda:スペインGPに向けて
田辺 豊治ホンダF1現場責任者
先日のポルトガルでのレースに続き、今週末はスペイン・バルセロナにあるカタルニア・サーキットで今季初の連戦を迎えることになり、チームはとしては輸送や物流という点で慌ただしく準備に取り組んでいます。
バルセロナのサーキットは長年に渡ってプレシーズンテストの定例舞台となっていますが、今年はコロナ禍の影響によりテスト開催地がバーレーンに変更されました。
ベンチマーク足るこのコースは我々も含めて全てのチームが熟知し、多くの走行データを保有していますので、この先のシーズンを戦う上で自分たちの得手不得手を理解し、開発の方向性の検討していく上で役立つ重要な情報が得られることでしょう。
過去3レースを見る限り、レッドブル・ホンダ、スクーデリア・アルファタウリ・ホンダ共に昨年より高いレベルのパフォーマンスを発揮している事は明らかですが、マシンに対する理解を更に進めて、シーズンを通してパフォーマンス向上に努めていきます。
ポルトガルでは3日間を通してパワーユニット(PU)にトラブルはありませんでしたが、戦闘力が拮抗している状況ですので、ミスやトラブルで足を引っ張るのないよう、これ以降も入念に準備を進めます。
今週末はPUのキャリブレーションやエネルギーマネージメントに関して、持てるポテンシャルを最大限発揮してベストな結果を得られるよう、過去に蓄積してきたカタルニア・サーキットのデータと過去3戦で得たデータを再度レビューした上で最適化を進めます。
更にもう一歩、前進できるようチームと共に全力で準備に取り組み週末に臨みたいと思います。
F1スペインGPは、日本時間5月7日(金)18時30分からのフリー走行1で幕を開ける。