F1エミリア・ロマーニャGP:最速タイヤ戦略と残存セット数、注目は”ダーティーソフト”なペレス
2021年シーズンの第2戦エミリア・ロマーニャGP決勝レースが日本時間4月18日(日)22時にブラックアウトを迎える。63周のレースを制するのは誰なのか? ドライバー毎の残存タイヤセット数と、ピレリが考える最速のタイヤストラテジーをまとめる。
公式タイヤサプライヤーのピレリは今回、前戦ならびに昨年のイモラ戦と同じく、中間レンジのC2(ハード/白)、C3(ミディアム/黄)、C4(ソフト/赤)のラインナップを持ち込んだ。
決勝がドライコンディションで行われる場合、各マシンは最低2種類の異なる硬さのコンパウンドを使用しなくてはならない。ウェットの場合はその義務も免除されるが、降雨のリスクは低くなっている。
決勝に向けての各ドライバーの手持ちタイヤは以下の通り。バルテリ・ボッタス(メルセデス)以外の全車がミディアム及びハードの新品を1セット保持している。
舞台となるイモラ・サーキットは以下の理由で原則、全チームが1ストップ戦略を採る事が予想される。
- ピットストップによるロスタイムが約25秒と非常に大きい
- オーバーテイクが非常に困難
- タイヤのデグラデーションが限定的
2ストッパーが遅いのは確実であるため、チームは可能な限りそれを避けようとするだろう。ピットストップが1回のみの場合、そのタイミングが重要になる。アンダーカットに注目だ。
ソフトスタートの場合、17~21周を走った後にミディアムに履き替え、残り42~46周を走り切るのが最速ストラテジーだ。ソフトからハードへと繋ぐ1ストッパーは遅い。
ミディアムスタートの場合は第1スティントを23~27周まで引っ張り、その後ハードに履き替えて、残り36~40周を戦うのが理想的だとピレリは考えている。
ピレリのF1部門を率いるマリオ・イゾラはミディアムスタート勢について「第1スティントを長く取れるため戦略的な柔軟性がある」と指摘し、ソフト勢については「イモラはタイヤに厳しいわけではなく気温も低い事が予想されるため著しく不利という事はない」と説明した。
Q3進出組の中でミディアムを履くのはポールポジションのルイス・ハミルトンと3番手マックス・フェルスタッペン、そして8番手バルテリ・ボッタスの3台だ。ウィリアムズもミディアムでのQ2突破を狙ったが不発に終わった。11番手以下は自由にスタートタイヤを選択できる。
注目は2番手セルジオ・ペレスだ。前後を挟むハミルトン及びフェルスタッペンとは異なり、ソフトを履いてグリッドに付く。ただしライバル2名は路面にラバーの乗った”クリーンサイド”だが、ペレスはグリップが低い”ダーティーサイド”からのスタートとなる。
2021年 F1エミリア・ロマーニャGPの決勝レースは、日本時間4月18日(日)22時にスタート。1周4,909mのアウトードロモ・エンツォ・エ・ディーノ・フェラーリを63周する事でチャンピオンシップを争う。