アストンマーチンF1、61年ぶりの走行…ベッテルとストロールが新車「ARM21」をシェイクダウン
アストンマーチンF1チームは3月4日(木)、ファクトリー脇の英国シルバーストン・サーキットに2021年型F1マシン「ARM21」を持ち込み、システム動作確認のためのシェイクダウンを実施した。
ウェットコンディションの中、フィルミングデーを使用して行われたこの日の走行では、セバスチャン・ベッテルとランス・ストロールがピレリのデモ用タイヤを装着して規約上限の100kmを走り重ねた。
フロントエンドに大きな変更は見られないが、サスペンションを含む「ARM21」のリヤエンドは2020年型のメルセデス製へとアップグレードされ、エンジンカバーの”セクシーな膨らみ”が、昨年以上に突き詰められた印象を与える。
光沢のブリティッシュグリーンはスタジオショットで見るよりも彩度が低くシックな装いで、補色関係にあるBWTのマゼンタスプラッシュがかなり目立つ。
4度のF1ワールドチャンピオンがフェラーリ以外のF1マシンを駆ったのは、ルノーエンジン搭載のレッドブル「RB10」でチャンピオンシップを戦った2014年以来初めてで、自身初となるメルセデス製F1パワーユニットの感触を楽しんだ。
更に、アストンマーティンが最後にF1プログラムでの走行を行ったのは、ロイ・サルヴァドーリとモーリス・トランティニアンがDBR5をドライブした1960年第7戦F1イギリスGP以来と、英国ラグジュアリーブランドにとっては実に61年ぶりの実地走行となった。
チームはこの後、来週3月12-14日にバーレーン・インターナショナル・サーキットで開催されるF1公式プレシーズンテストに向けて準備を進める。