F1:ケアリーCEO 1億円のポケットマネー…格差是正のための基金設立
フォーミュラ1は6月25日(木)、人種差別などの形で不平等な扱いを受けている人々のF1でのキャリアアップを支援するため、インターンシップや下積み中の人を対象とした新たな基金の立ち上げを発表した。初期資金は100万ドル(約1億720万円)で、F1のチェイス・ケアリー会長兼CEOがその全額を私費で賄う。
黒人ジョージ・フロイドが白人警官に殺害されたアメリカでの痛ましい事件を受けて人種差別撤廃の動きが世界的に高まる中、グリッド唯一の黒人ドライバーであるルイス・ハミルトンは、白人優位の産業であるとして、F1の首脳陣に改善のための努力を呼びかけていた。
これに応えるようにF1は先日、問題に取り組むための新たな取り組み「We Race As One」イニシアチブを発表し、その一環として本基金の設立が明らかにされた。同じ能力を持ちながらも、人種といった生来の特徴によって不合理な扱いを受ける人々のキャリアをサポートする。
「F1がより包括的で多様性に富んだものでなければならない事を十分に認識している」とケアリーCEOは語る。「我々は昨年、このスポーツの地位向上のための戦略を打ち出したが、それで十分とは考えておらず、それ以上を望んでいる」
「だからこそ、F1の多様性を高めるためにタスクフォースを設立する。性別、民族、性的指向、身体能力に関係なく、あらゆる経歴の人々にF1で働くための最高の機会を与えたいと考えている」
タスクフォースは今後数ヶ月以内の設立が予定されており、ドライバーやチームだけでなく、ダイバシティに関わる外部の専門家からの意見が取り入れられる。