動画:フェラーリ、新型コロナと闘う医療従事者用の保護具部品を生産
スクーデリア・フェラーリは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を巡る医療従事者及び社会支援の一環として、マラネロのファクトリーで呼吸器用バルブと保護マスク用の接続部品の生産を開始した。
フェラーリはプロトタイプ車両の組み立てを行っている部署を使い、3Dプリントに代表される付加製造技術(Additive Manufacturing Technology)を用いて、これらの熱可塑性部品の生産に着手。完成部品にはレーザーで跳馬のロゴが刻印される。
バルブの開発はダイビング器材メーカーのマレス社が手掛けた。呼吸不全に苦しむ患者のための緊急用マスクに合わせてオーダーメイドで作られている。なおこのプロジェクトの物流面はヌオーバマカット・グルッポ・チームシステムが担当する。
接続部品はソリッドエナジー社に供給される。同社はこれを使用し、フランスのスポーツ用品小売業者デカスロンが製造・販売を手掛けるシュノーケリング用のマスクをベースに、医療従事者用の保護具を作り上げる。
フェラーリはイタリア市民保護局の協力を得て、ベルガモ、ジェノバ、モデナ、サッスオーロを含むイタリア国内の様々な病院や、ボローニャ近郊の町メディシーナの医療従事者に提供を予定している。
なおスクーデリア・フェラーリとマラネロの市販車事業を所有するイタリアの名門財閥アニェッリ家は、COVID-19対策への支援として今年3月中旬に、1000万ユーロ(約11億7,467万円)をイタリア市民保護局及び社会援助団体のスペッキオ・デイ・テンピ/ラスタンパに寄付している。