F1で培った技術を投入、ルノー新型「メガーヌ R.S.トロフィー」発売…300馬力で価格489万円~
ルノーの新型「メガーヌ R.S.トロフィー」が、10月31日(木)より全国のルノー正規販売店で販売される。搭載されるのは300馬力、420Nmを発揮するメガーヌR.S.史上最強エンジン。ボディーカラーは3種類で、価格はMTモデルが489万円(税込)~、EDCモデルが499万円(税込)~。
新型「メガーヌ R.S.トロフィー」は、独ニュルブルクリンクで量産FF車最速の記録を塗りかえてきたDNAを受け継ぐモデル。トロフィーRは2019年4月5日、ニュル北コースで、量産FF車最速となる7分40秒100を記録している。搭載される1.8L直噴ターボエンジンの最高出力は300ps、 最大トルクは420Nm(電子制御6速AT/6EDC)/400Nm(MT)にまで高められた。
アクセルの応答性向上のために、F1でも採用されているセラミック・ボールベアリング・システムをターボチャージャーに投入。スチールよりも軽く、硬く、滑らかなセラミックのベアリングによって摩擦が3分の1に低減し、毎分200,000rpm近くで高速回転するタービンの効率を上げ、ターボの応答性を向上させた。
エキゾーストには、任意のエンジンサウンドを選択できるアクティブバルブ付スポーツエキゾーストを採用。マフラー内の2つの排気ルートの内のひとつに、機械式バルブが取り付けられており、バルブを閉じる事によって低周波数を除去し、スポーティでありながら騒音レベルを抑えた日常の使用に適したサウンドとなる一方、バルブを開放する事でエンジン性能をフルに引き出し、スポーツモデルにふさわしいエンジンサウンドとする事もできる。
シャシーには、4コントロールやHCCといったメガーヌR.S.に採用されている装備に加えて、限定車モデルのメガーヌR.S.カップに採用されていたシャシーカップやトルセン(R)LSD、前輪アルミ製ハブ/鋳鉄製ベンチレーテッドディスクなどが採用され、クローズドコースでのスポーツドライビング性能が高められている。
4コントロールは、電子制御のアクチュエーターによってタイロッドを動かし、リアタイヤを操舵する仕組みで、これによってコーナリング性能を飛躍的に向上させる事が可能となる。低速走行時には、後輪を前輪と逆の方向に向かせることで回転半径を小さくし、高速走行時には前輪と同一方向を向かせることで、コーナリング中の安定性を高める。
HCCは、ダンパー底部に組み込んだセカンダリーダンパーによって最適な減衰力が得られる機構で、さまざまな路面状況において常に最適なグリップと快適な乗り心地を両立する。トルセン(R)LSDは、サイドギヤを分割して結合部にワンウェイ構造のヘリカルスプラインを採用したLSDで、左右輪のトルク配分比を高めてトラクション性を高め、ドライバビリティの向上を実現している。
フロントブレーキには、鋳鉄製のベンチレーテッドディスクにアルミ製ハブを組み合わせたブレーキを採用。メガーヌ ルノー・スポールに比べて、1個当り1.8kgの軽量化を達成すると共に、冷却性能も向上させた。
RECARO製フロントバケットシートは、アルカンタラ表皮のヘッドレスト一体型で、スポーツ走行時にもドライバーと車の一体感を損ないように作られており、1脚の重量は23.5kgと、軽量化にも貢献している。
19インチアロイホイール「TROPHY」は、ワンメークレース用に開発されたレーシングカー「R.S. 01」のホイールデザインをそのまま踏襲。ステアリングホイールには、グリップ感に優れたナパレザーに加えて、滑りにくく正確なステアリングワークをサポートするアルカンタラを採用した。