ホンダF1「悪くない」4番手を確保も、メルセデスとの差は昨年より拡大 / F1フランスGP《予選》
22日土曜に行われたF1第8戦フランスGP予選を終え、ホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクターは、4番グリッドを獲得した点に触れて「悪くない結果」との認識を示したが、クルマの総合的性能が問われるポール・リカールで、ホンダエンジン勢は苦戦を強いられた。
リザルトとしての4番手が悪くないのは確かだが、5番手に付けたマクラーレンのランド・ノリスとの差は僅か1000分の9秒。僅差での争いを確実に制するところは流石という他にないが、「3強」の一角たるトップチームとしては、決して甘んじて受け入れられるギャップではない。
もう一台のRB15のステアリングを握ったピエール・ガスリーは、フェルスタッペンに0.775秒も遅れを取り9番手。マクラーレンの2台とルノーのダニエル・リカルドに先行を許した。
トロロッソ勢は、アレックス・アルボンが100分の4秒差でガスリーに敗れQ2敗退を喫したものの、熾烈を極めたミッドフィールド争いは、7番手通過のサインツから13番手敗退のヒュルケンベルグまでの7台が、0.225秒の僅差に収まる大接戦。健闘したとの評価が適当だ。
ダニール・クビアトに関しては、エンジン交換ペナルティの累積によりグリッド最後尾スタートが確定していたため、16番手タイムを残して予選資格を得たのみでセッションを終えた。
- 4番手:フェルスタッペン(Red Bull)
- 9番手:ガスリー(Red Bull)
- 11番手:アルボン(Toro Rosso)
- 16番手:クビアト(Toro Rosso)
フェルスタッペンは週末に先立って「今季RB15には昨年型マシンほどの競争力がないかも」と認めたが、今週末の予選リザルトはその認識が誤りではない事を示している。昨年の仏予選でフェルスタッペンは、トップから0.676秒遅れの4番手。今年は同じ4番手ながらも1.090秒遅れた。
差が開いた最大の要因はタイヤ。レッドブル・ホンダを含むメルセデス以外のチームは、今年一新された薄いゲージのピレリタイヤを上手くスイートスポットに入れ込めず、性能を引き出しきれない状況に陥っている。
ホンダ:F1フランスGP予選を終えて
田辺 豊治ホンダF1現場責任者
金曜から今日に向けてパッケージ全体のセットアップ作業を進めてきました。その結果、予選ではフェルスタッペン選手が4番手を獲得してくれました。悪くないリザルトだと思います。
トロロッソ・ホンダに関しては、アルボン選手が僅差でQ3進出を逃しましたが、明日のスタート時にタイヤを選択できる11番手は悪くないポジションだと思います。今回から投入した3台のスペック3のパワーユニットは、問題なくスムーズに機能しています。明日に向けてさらにデータの分析を進め、レースに臨みたいと思います。
ポールポジションはメルセデスのルイス・ハミルトン。2番手にバルテリ・ボッタスが続き、メルセデスがフロントローを独占した。2列目3番手はフェラーリのシャルル・ルクレール、4番手にはレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンが続く。
2019年F1第8戦フランスグランプリ決勝レースは、日本時間23日(日)22時10分から行われ、1周5842mのポール・リカール・サーキットを53周する事で勝敗を決する。