ハースF1、他チームに先駆けて新車「VF-18」を正式発表!2018年F1マシンの姿が明らかに!
ハースF1チーム(Haas F1 Team)は14日、他のライバルチームに先駆けて2018年の新車「VF-18」を正式発表し、複数のCG画像と動画を公開した。「VF-18」は、昨年チームにコンストラクター選手権8位をもたらした「VF-17」の進化版となっている。
今年は賛否両論を呼ぶコックピット保護デバイス”ハロ”が導入される事に加えて、昨年多くの不評を買ったシャークフィンとT-ウイングが禁止されるため、その外観はF1史上最大級の変貌を遂げると見込まれていた。
画像で見るVF-18の特徴
コックピット周辺に設置された3本の柱からなるハースのハロは、黒一色でペイントされている。この部位には幾らかの空力的工夫が認められているが、機密保持のためなのか、画像ではプレーンなフォルムそのままとなっている。
シャークフィンは姿を消したものの、エンジンカバーは後方に向かってかなり長めに伸びているようだ。フロントノーズの側面に配置されている複数の黒色の”ウイング”は、エアロ的に興味深い。
空力面での開発の余地が多いバージボード周辺は、影が落ちており細かな部分は確認できない。これもライバルチームへの牽制だろう。
昨年のVF-17が濃いグレー一色で彩られていたのに対して、VF-18は白をベースに濃い目の黒と赤の激しいコントラストが主張するカラーリングとなっている。ハース・オートメーションのコーポレートカラーの採用に変化はないため色味自体に大きな変化はないものの、エッジが効いておりその印象はだいぶ異なる。
シャシー名の「VF」は、ハース・オートメーションが1998年に制作したCNCマシン「VF-1」に由来しており、オーナーのジーン・ハースは「Very First One」の意味を込め、同チームの車体名に採用し続けている。
跳馬との0.5秒差を目指すべく軽量化された18年マシン
チーム代表を務めるギュンター・シュタイナーは、最も苦労した点はハロの導入であったと語るとともに、車体性能改善のために主として軽量化に取り組んだ事を明らかにした。ハースは今季の目標を、フェラーリとのギャップをコンマ5秒に縮める事であると公言している。
「空力面で膨大な量の研究をしたよ。デザイナー達は、定められた負荷に耐えうる様にハロをシャシーに取り付ける事が求められていた。導入のためにマシンの最低重量は引き上げられたが、重心はこれまでよりも高くなってしまった。まあこれはどのチームにとっても同じことだがね」
「昨年と今年とではレギュレーションに大きな変化はなく安定している。だからこそ、VF-18は昨年マシンの進化形となっている。”大幅変更”というよりも”洗練”という言葉が相応しい。昨年のマシンで見慣れた要素がいくつもある」
「2017年マシンはかなり良かったが、安定的に最高のパフォーマンスを引き出すことは出来なかった。今年の目標はそれだよ。バラスト配置を柔軟にできるように軽量化を目指した。その点では望んでいた様な良い仕事が出来たよ」
いよいよ26日(月)から開幕前の公式バルセロナテストが始まるが、ハースは初日と3日目にエースドライバーのロマン・グロージャンを起用、2日目と4日目はケビン・マグヌッセンが担当する事になっている。