フェルスタッペンとレッドブルのF1タイトル勘定、日本かシンガポールか
F1史上最多連勝記録の樹立を経て、マックス・フェルスタッペンとレッドブルのチャンピオンシップ制覇は揺るぎない。唯一の疑問点は、それがいつ達成されるかという事だが、早ければ今週末のF1シンガポールGPと翌週末の日本GPで勝敗がつく状況だ。
4名のドライバーズタイトル候補
モンツァでのイタリアGPを終えた現時点でドライバーズチャンピオンの可能性があるのは以下の4名だ。
- マックス・フェルスタッペン(レッドブル、364点)
- セルジオ・ペレス(レッドブル、219点)
- フェルナンド・アロンソ(アストンマーチン、170点)
- ルイス・ハミルトン(メルセデス、164点)
首位フェルスタッペンとセルジオ・ペレスとのギャップは145点。シンガポールGPでフェルスタッペンが満額ポイント、ペレスが無得点に終わった場合はこれが171点にまで拡大する。
シンガポール終了時点、つまり翌日本GP以降の残り7戦で獲得可能な最大ポイントは206点であるため、フェルスタッペンの3連覇が確定するのは早くとも日本GP以降という計算だ。
コンストラクター選手権はどうなの?
現時点でコンストラクターズタイトルの可能性があるのは以下の4チームだ。
- レッドブル・ホンダRBPT(583点)
- メルセデス(273点)
- フェラーリ(228点)
- アストンマーチン・メルセデス(217点)
各週末で獲得可能な最大ポイントは44点。スプリントが採用されるカタール、アメリカ、サンパウロは59点。シンガポールGPを終えてレッドブルがライバルに353点以上の差をつければタイトルが確定する。
例えばレッドブル勢が1-2フィニッシュを飾り、メルセデス勢がノーポイントに終わった場合、両者の得点差はジャスト353点となるため、タイトルが決する。レッドブルがファステストラップの1点を追加した場合は、ルイス・ハミルトンとジョージ・ラッセルのいずれかが10位に滑り込んでも決着する。
理論的にはシンガポールで早くもレッドブルの連覇が達成される可能性があるが、現実的には次戦日本GP以降が濃厚と言える。
レッドブル敗北の可能性が高い2つのコース
シーズン全勝街道を邁進するレッドブルが敗れるとすれば、それはシンガポールとラスベガスだろう。
市街地コースではレッドブルの直線スピードのアドバンテージが減少する。またオーバーテイクが難しいため予選結果の重要性が高まる。またクラッシュなどの不確定要素が増えるため、純粋な競争力が結果に与える影響の度合いが減少する。
レッドブルRB19は今季のレースを完全制覇する一方、予選では3度に渡ってライバルにポールポジションを許している。
シンガポールGPの見通しについてフェルスタッペンは、レッドブルにとって「最も力強い週末にはならないはず」と悲観的な見方を示した。ペレスもまた「基本的に何が起きてもおかしくないコースだし、最前列からスタートしない限り優勝の可能性はかなり低いだろうから、予選で良い成績を挙げられる事を願っている」と同意した。
昨年のシンガポールGPを8番手からスタートしたフェルスタッペンは7位フィニッシュ止まりだった。フェルスタッペンはまだマリーナベイ市街地コースでポールを獲得した事も、優勝した事もない。