2019-20年シーズンのFIA世界耐久選手権（WEC）第7戦として、フランス現地9月19日(土)14時30分にスタートを迎えた第88回ル・マン24時間レースが、日本時間20日(日)21時30分にチェッカーフラッグを迎え、TOYOTA GAZOO RacingのTS050 HYBRID 8号車が3連覇を果たした。

3番グリッドからスタートしたセバスチャン・ブエミと中嶋一貴、ブレンドン・ハートレーが駆るトヨタ8号車は、タイヤのパンクとブレーキダクトの清掃などのためにレース序盤にタイムをロスしながらも、僚友7号車の不運のアクシデントによって12時間が経過したところでトップに立ち、その後は危なげなくレースをコントロールしてトップチェッカーを受けた。

悲願の初優勝に向けて前半12時間を支配していた小林可夢偉、ホセ・マリア・ロペスの3人がドライブするトヨタ7号車は、小林可夢偉がステアリングを握り走行していた184周目にターボチャージャーのトラブルに見舞われ30分を失い失意の4番手に後退するも、残り1時間でドラマが起こる。

表彰台を争うルイ・デレトラズ駆るレベリオン3号車は、終盤に向けてクラッチと思しきトラブルに見舞われ、以降はピットアウトの際に毎回マシンを前に進める事が出来ずタイムをロスする状況に陥っていた。

この影響か、残り60分というところでオーバースピードでインディアナポリスに侵入し、グラベルを乗り越えタイヤバリアに軽く接触。この結果、ピットへと向かった3号車はリアバンパーとタイヤを交換した後にガレージへと収まり、トヨタ7号車が3番手に浮上。7号車はそのままレベリオン1号車に続いてチェッカーを受け、3位表彰台に上がった。

LMP2クラスは、元F1ドライバーのポール・ディ・レスタ擁するユナイテッド・オートスポーツ22号車が総合5位でクラス優勝を果たした。LMGTE Proクラスはアストンマーチン・レーシング97号車（M.マルタン、A.リン、H.ティンクネル）が、LMGTE Amクラスは、同じバンテージAMRのTFスポーツ90号車（S.ヨルック、C.イーストウッド、J.アダム）が各々のクラスを制した。

日本勢としては、山中信哉のユーラシア・モータースポーツ35号車がLMP2クラス14位で見事完走を果たしたものの、山下健太が乗り込んだハイクラス・レーシング33号車と、木村武史、ケイ・コッツォリーノのMRレーシング70号車はリタイヤに終わった。

2020年ル・マン24時間レース 最終順位結果