Wシリーズ、女性レーサー限定のシムレースをiRacingで開催…小山美姫も参戦

Wシリーズに参戦する女性レーサーの小山美姫選手copyright W Series Limited

女性ドライバー限定のフォーミュラ「Wシリーズ」は5月7日(木)、定評のあるオンラインシミュレーター「iRacing」をプラットフォームとした新しいeスポーツリーグ(W Series Esports League)の発足を発表した。

2020年のWシリーズは5月29~30日のロシア・サンクトペテルブルクで開幕を迎える予定であったが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的流行のために今秋に延期された。新型肺炎を巡る情勢は流動的であり、Wシリーズはレース再開について現時点では何も発表していない。

Wシリーズ公認のシムレースにはiRacingの他に、プロ仕様のゲーミングデバイスを販売する「ロジテックG」や、トーナメントの開催を専門とするコミュニティ主導型の組織「ビヨンド・エンターテイメント」が参画する。

F1やインディカー・シリーズ等、他の多くのシムレースとは異なり、Wシリーズのeスポーツリーグは女性のみで争われる。エントリーリストには日本の小山美姫選手を始め、初代王者にしてウィリアムズF1の開発ドライバーを務めるジェイミー・チャドウィックや、Amazonプライムビデオの「グランド・ツアー」でお馴染みのアビー・イートンなど、今シーズンの参戦資格を持つ以下の18名のドライバーの名が記されている。

  • ジェイミー・チャドウィック(イギリス、21歳)
  • ベイスク・フィッセール(オランダ、25歳)
  • アリス・パウエル(イギリス、27歳)
  • マルタ・ガルシア(スペイン、19歳)
  • エマ・キミライネン(フィンランド、30歳)
  • ファビエン・ヴォールヴェント(リヒテンシュタイン、22歳)
  • 小山美姫(日本、22歳)
  • サラ・ムーア(イギリス、26歳)
  • ビッキー・ピリア(イタリア、26歳)
  • タスミン・ペッパー(南アフリカ、29歳)
  • ジェシカ・ホーキンス(イギリス、25歳)
  • セーブル・クック(アメリカ、25歳)
  • アイラ・アグレン(ノルウェー、26歳)
  • アビー・イートン(イギリス、28歳)
  • ベレン・ガルシア(スペイン、20歳)
  • ネレア・マルティ(スペイン、18歳)
  • イリーナ・シドルコワ(ロシア、16歳)
  • ブルーナ・トマセリ(ブラジル、22歳)

なお招待枠として、上記以外の女性ドライバーの参戦も予定されている。シリーズは全10戦が予定されており、三重県の鈴鹿サーキットを含む世界各国のコースにて以下の順で開催される。

  1. モンツァ・サーキット(イタリア)
  2. サーキット・オブ・ジ・アメリカズ(アメリカ)
  3. ブランズハッチ(イギリス)
  4. インテルラゴス・サーキット(ブラジル)
  5. スパ・フランコルシャン(ベルギー)
  6. ワトキンス・グレン・インターナショナル(アメリカ)
  7. 鈴鹿サーキット国際レーシングコース(日本)
  8. マウント・パノラマ(オーストラリア)
  9. ニュルブルクリンク・ノルドシュライフェ(ドイツ)
  10. シルバーストン(イギリス)

参戦車両にはタトゥース製のフォーミュラ・ルノー2.0レースカーが投入される。Wシリーズで使われているF3マシンと同程度の性能と見た目を再現するとしている。

各レース毎に順位に応じたポイントが付与される。リーグ終了時に、最も多くのポイントを獲得したドライバーがWシリーズeスポーツリーグのタイトルを獲得する。

Wシリーズの諮問委員会会長を務める元F1ドライバーのデビッド・クルサードは「僕自身はデジタル革命以前にキャリアをスタートさせた人間だから、シムのエースドライバーでない事を真っ先に認めるが、現代のeスポーツの素晴らしさは認識しているし、Wシリーズのドライバーたちがそれぞれのレースに挑む姿を見るのをとても楽しみにしている」と語った。

レース日程や視聴方法、賞金額などの詳細については近日中に発表される予定だ。

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