フェルスタッペン、悲劇ハミルトンに理解示すも同情せず「彼もこんな風にタイトルを獲得してきた」
レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは、劇的な展開で8度目のタイトルを逃したルイス・ハミルトンについて「本当に辛いはず」と理解を示す一方で「かわいそうとは思っていない」と語った。
ハミルトンとチーム代表を務めるトト・ウォルフは16日(木)にパリで開催されたFIA表彰式を欠席した。代わりに最高技術責任者(CTO)を務めるジェームズ・アリソンがF1のステファノ・ドメニカリCEOから8個目のコンストラクターズトロフィーを受け取った。
ウォルフはアブダビGPのレースリザルトに対する控訴撤回を経て、ラスト1周でチャンピオンを「奪われた」ハミルトンは「幻滅」しており、来年シーズンも参戦を続けるかどうか確信が持てないとの考えを示した。
だがこれに対してフェルスタッペンは次のように述べ、ハミルトンに寄り添いつつも、長年に渡る自身のキャリアを振り返れば、こうした展開と結末もまたモータースポーツ・レースの一部だと理解できるはずだと主張した。
「あんな事があったわけだから、レース後数日間は落ち込むのも理解できるけど、結局のところこれがレースってものだし、こういう事が起こり得るって事も理解しなきゃならない」
「彼はこれまでに自分が達成してきた事を振り返るべきだと思う。それが幾らか慰めになるだろうし、8度目のタイトル挑戦に向けた原動力にもなるだろうしね」
「これで全てを諦めたり、レースを止めたりする理由は何処にもないと思う」
フェルスタッペンは、ハミルトンが自身と同じような状況でタイトルを獲得した事があると指摘した。雨のインテルラゴスで行われた2008年の最終ブラジルGPでハミルトンは、最終ラップの最終コーナーでフェラーリのフェリペ・マッサからチャンピオンを奪い取った。
「同情はしない。でも本当に辛い事だと理解はできる。でも最終的にはそれがレースなんだ。彼もまた、そんな風にしてチャンピオンを獲得した事があるわけだから、受け入れられると思う」
ルーブルでの式典で遂にチャンピオントロフィーを手にしたフェルスタッペンは、大晦日までの2週間ほどは休息を取るつもりであるものの、タイトル防衛に向けて早くも元旦から仕事に戻りたいと語った。
「この仕事が好きだし、チームの一員でいられる事が嬉しいんだ。(アブダビでの)インラップの時も無線で話したけど、このチームとあと10年から15年は一緒に仕事をして、もっと多くのチャンピオンシップを勝ち取りたいと思ってる」