フェルスタッペン、空力模倣のメルセデスとフェラーリにお戯れ…レッドブルに収斂しつつあるF1フィールド
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グランドエフェクトカー導入から1年半を待たずにフィールドの空力哲学はレッドブルのそれに収斂しつつある。メルセデスはF1モナコGPで唯我独尊の”ゼロポッド”コンセプトを放棄し、フェラーリはF1スペインGPのアップグレードで”バスタブ”に別れを告げた。
開幕7戦全勝という文字通りの支配的強さを誇るRB19をライバルが「コピー」し、フィールド全体が「今やますますレッドブル化」している現状について問われたフェルスタッペンは、自分たちの秘密を隠すためにレッドブルは次のアップグレードでサイドポッドそのものを捨て去るかもしれないと冗談を言った。
「僕らの次のアップグレードはノー・サイドポッドだったと思うから、みんな一旦、各々のコンセプトに戻るんじゃないかな!」
モナコの予選ではセルジオ・ペレスがクラッシュを喫し、車両回収のためにコースマーシャルが宙高く吊り上げた事でRB19のフロアがあらわとなったが、マクラーレンはそのデザインの複雑さに「脱帽」し、フェラーリは「コピーするのは殆ど不可能」だと語った。
フェルスタッペンは「クルマの設計というのはサイドポッドだけじゃなく、色んな要素の統合によって成り立っているし、僕はエアロのスペシャリストですらないから良く分からないけどね」と続けた。
そして、2022年に導入された新しい技術規定にレッドブルが上手く対処できたのは、以前のシーズンで学んだ事を活かせたからだ説明した。
「僕らは長年に渡って多くを学んできた。新しいレギュレーションが明らかになると、これがどういうものなのかをすぐに理解した。それが大きな助けになったと思う。初期の段階で他の事に集中できたからね」
「もちろん、他の誰もが追いつこうと懸命に努力しているわけで、この勢いを維持できる事を願っているし、僕らとしても決して満足しているわけじゃなく、もっと多くを望んでいる」