
フェルスタッペン、GT3デビュー戦で衝撃勝利「最高だ!」開始直後から“緑の地獄”ニュル耐久を支配
4度のF1世界王者マックス・フェルスタッペンが、ニュルブルクリンク耐久シリーズ(NLS)第9戦でGT3初参戦ながら圧巻の勝利を飾った。9月27日に行われた4時間レースで、エミール・フレイ・レーシングの31号車フェラーリ296 GT3を駆り、序盤から主導権を握って一度も首位を譲らなかった。
デビュー戦で見せた圧倒的支配力
ポールポジションから3秒差の予選3番手スタートだったが、フェルスタッペンは1コーナーで早くもトップに浮上。その後は6号車フォード・マスタングGT3に対して1分以上のリードを築き、14周目にクリス・ルルハムへ交代する時点で、勝利をほぼ確実なものとした。
ルルハムはデニス・フェッツァー、ヤン・マーデンボロー、ファビオ・シェラーがドライブする6号車を24.496秒差で抑えてトップチェッカーを受けた。黄旗の不運により差は縮まったが、首位を脅かされることは一度もなかった。
フェルスタッペンは7分51秒514のファステストラップを叩き出し、次点に4.5秒差をつける圧倒的な速さを記録。伝説的なノルトシュライフェでのGT3デビュー戦を堂々たる勝利で飾り、レース運営代表者、ILN(ニュルブルクリンク耐久シリーズ・ドライバー協会)、そしてレース解説者から「ドライバー・オブ・ザ・レース」に選出された。
11年ぶりの“非F1勝利”
今回の勝利は、2014年10月のF3ホッケンハイム開幕レース以来となる“F1以外での優勝”となった。表彰台での笑顔は、フェルスタッペンがこのレースを心から楽しんだことを物語っていた。
「最初の2スティントは本当にうまくいった。ドライではクルマが完璧に機能してくれた。予選は少し運が悪かったけど、レースではトラフィックもうまく処理できたと思う。ここでの最初の挑戦で勝てるなんて、本当に最高だ」とフェルスタッペンは振り返った。
敗れたライバルたちも、4度の世界王者に屈するのは納得の結果だと口を揃えた。フェッツァーは「マックス・フェルスタッペンと同じ表彰台に立てるなんて最高だよ。すごかった。普段はあまり緊張しないけど、今日はちょっと緊張したよ」と語り、マーデンボローも「マックスやクリスと一緒にレースできたのは本当にクールだった」と振り返った。
次なる目標 ― ニュル24時間
1970年代以前は、現役F1ドライバーが他カテゴリーへ参戦するのは当たり前の光景であったが、近年では極めて稀であり、過去10年でみればニコ・ヒュルケンベルグとフェルナンド・アロンソがル・マン24時間を制し、アロンソがインディ500に挑戦した程度にとどまる。
フェルスタッペンは以前から将来的なル・マン参戦の意向を公言してきたが、F1の過密スケジュールやリスクの問題から現状では実現の見通しは薄い。その一方で、来年開催されるニュルブルクリンク24時間レース出場の可能性は現実味を帯びており、レッドブルも既に許可を出している。
このレースはGTカテゴリーで最も権威あるイベントの一つであり、開催日程もF1マイアミGPとカナダGPの間にあたる5月14日~17日と、ちょうど3週間の空白期間に収まる。
フェルスタッペンは、2026年の新レギュレーション初年度にレッドブルが競争力を発揮するのであればF1に集中するが、もしチームが苦戦するようなら他のモータースポーツイベントに出場することも検討するかもしれないと示唆する。
「僕にとって、F1以外のことをやれるのはすごく大事なことなんだ。もちろん、F1シーズン中にどれだけできるかは少し難しいところがある。しかも来年は新レギュレーションで、F1だけでも十分大変だからね。でもまぁ、どうなるか見ていこう。新しいルールで迎える来年がどうなるか次第だから、F1以外のレースに出られるかどうか、今の時点で言うのは不可能だよ」と語った。