角田裕毅、去就に“不安”抱えつつも「まだ決定は下されていない」─揺るがぬ視線と手応えへの確信

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角田裕毅(レッドブル)が2025年F1第22戦ラスベガスGPを前にメディアの取材に応じ、未だ公式発表のない来季の去就について言及した。不透明な状況にあっても、角田は揺らぐことなく、目の前のレースで結果を出すことに全神経を注いでいる。

ヘルムート・マルコは当初、角田の去就を含めた来季のドライバーラインナップについて「メキシコGP」に発表するとしていた。だが決勝後に一転、チャンピオンシップ争いを優先するとの理由でシーズン末に先送りすると語った。

この当初の方針について角田は、「事実ではありませんでした」と振り返り、「今のところ僕が知っているのは、まだ決定は下されていないということです」と説明。自身のパフォーマンスに集中するのみ、と強調した。

「どうなるかは様子を見るしかありませんし、自分としては全力を尽くすだけです。この手のことは僕がコントロールできることではないので。毎戦を楽しんで、いつものようにベストを尽くします」

パドックに立つ角田裕毅(レッドブル・レーシング)、2025年11月19日(水) F1ラスベガスGPメディアデー(ラスベガス市街地コース) (1)Courtesy Of Red Bull Content Pool

パドックに立つ角田裕毅(レッドブル・レーシング)、2025年11月19日(水) F1ラスベガスGPメディアデー(ラスベガス市街地コース) (1)

個人の希望よりも具体的な成果を

キャリアが懸かる局面にあっても、角田が個人的な希望や主張を声高に叫ぶことはない。彼が見据えているのは、チームのためにコース上で具体的な成果を残すことだけだ。

自身の将来についてどうしたいと思っているのか?という問いに対し、角田は笑みを浮かべながら次のように答えた。

「自分の意見というものは特にありません。僕の頭の中にあるのは、ポイントを取ることです。モチベーションは高いですし、全力で努力するつもりです。できるだけ多くのポイントを取りたい、それだけですね」

ペースへの確信と“噛み合わぬ歯車”

ここ数戦、角田はリザルトに恵まれていない。だがそれは速さが不足しているからではなく、外部要因や不可抗力によるものだと分析する。

「ここ数戦は正直、いろいろ入り乱れた内容だったと思います。前戦のブラジルも、本来であれば容易にポイントを取れたレースでした。7位や8位あたりは十分に狙えたはずですし、その前のメキシコも同じようにポイントを取れたレースでした」

続けて、ポイントを取りこぼした要因についてこう振り返る。

「つまり、いくつかの理由によって、ポイントを取れるレースでチャンスを逃しているところがあります。前戦については、フロントウイングの件(ランス・ストロールのリアに衝突)があったのもそうですが、ほかにも自分ではコントロールできない部分があって、あのような位置で終わることになったのだと思います」

インテルラゴス・サーキットのターン8でリアを角田裕毅(レッドブル・レーシング)に小突かれスピンするランス・ストロール(アストンマーチン)、2025年11月9日(日) F1サンパウロGP決勝レースCourtesy Of Red Bull Content Pool

インテルラゴス・サーキットのターン8でリアを角田裕毅(レッドブル・レーシング)に小突かれスピンするランス・ストロール(アストンマーチン)、2025年11月9日(日) F1サンパウロGP決勝レース

だが、悲観的な材料ばかりではない。角田は自身のパフォーマンス自体には手応えを感じており、あとは全ての要素をまとめ上げるだけだと強調する。

「良いニュースとしては、ペース自体はしっかりあるということです。これまでのところは全てのレースで、ポイントを十分に狙える走りができているのは明らかで、それが一番重要な点です」

「あとは、それらをすべてうまくまとめるだけです。なので、これからの3戦に向けても、目標はこれまでと変わらず、ポイントを狙っていくだけですね」

”不安”の一方で、チームからの信頼

ガレージ内でローラン・メキーズ(レッドブル・レーシング代表)と話す角田裕毅、2025年10月24日(金) F1メキシコGP FP1(エルマノス・ロドリゲス・サーキット)Courtesy Of Red Bull Content Pool

ガレージ内でローラン・メキーズ(レッドブル・レーシング代表)と話す角田裕毅、2025年10月24日(金) F1メキシコGP FP1(エルマノス・ロドリゲス・サーキット)

自身の走りがポイントに値するという確信の裏には、チームが同じ評価を共有しているという感触がある。イギリスの専門誌『Autosport』によれば、角田は「ペースは良かったということをチームが分かってくれているのが何より重要なことです」と語った。

「ナーバスでないと言えば嘘になります」と本音も漏らしつつも、これまで何度もシート喪失の危機を乗り越えてきた角田は、こう続ける。

「一旦ヘルメットをかぶれば、全部忘れてラスベガスの景色を楽しめる。それが僕の強みでもあります」

パドックでは、レッドブルが来季に向けて、レーシング・ブルズで頭角を現した新人アイザック・ハジャーをマックス・フェルスタッペンの新たなチームメイトに昇格させ、アーヴィッド・リンブラッドをレーシング・ブルズへ引き上げるという観測が根強い。だが、いずれも憶測の域を出ず、確かな根拠はどこにもない。

雑音を封じ、ただひたすらに速さと結果を追求する角田。綺羅びやかなラスベガスのストリートで、その実力を証明する走りが期待される。

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