2021年8月22日のFIA世界耐久選手権(WEC)第4戦ル・マン24時間レースを制した7号車トヨタGR010ハイブリッドのマイク・コンウェイ、小林可夢偉、ホセ・マリア・ロペス (1)
Courtesy Of TOYOTA MOTOR CORPORATION

トヨタ、7号車初勝利でルマン4連覇!感謝を口にする可夢偉と「これ以上は望めない…マイクとカムイは兄弟のよう」と語るロペス

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TOYOTA GAZOO Racingは8月21~22日に開催されたFIA世界耐久選手権(WEC)第4戦ル・マン24時間レースで4連覇を達成。マイク・コンウェイ、小林可夢偉、ホセ・マリア・ロペス駆る7号車GR010ハイブリッドが不遇のルマン連敗史に遂に終止符を打った。

限定的ながらも一部に観客を入れた行われた第89回大会。ポールポジションを獲得した7号車は、2度のパンクに見舞われながらも371周の大半をリードし、ブレンドン・ハートレー、中嶋一貴、セバスチャン・ブエミがステアリングを握る僚友8号車に2周差をつけてトップチェッカーを受けた。

2021年8月22日のFIA世界耐久選手権(WEC)第4戦ル・マン24時間レースを制した7号車トヨタGR010ハイブリッドのマイク・コンウェイ、小林可夢偉、ホセ・マリア・ロペス (4)Courtesy Of TOYOTA MOTOR CORPORATION

2021年8月22日のFIA世界耐久選手権(WEC)第4戦ル・マン24時間レースを制した7号車トヨタGR010ハイブリッドのマイク・コンウェイ、小林可夢偉、ホセ・マリア・ロペス

これは3名のドライバーにとって悲願の初優勝であり、アルゼンチン人ドライバー(ロペス)としては1954年のホセ・フロイラン・ゴンザレス以来となるル・マン史上2度目の快挙だった。またWECトヨタにとっては今季全戦4連勝というだけでなく、昨シーズンから続く7連勝目でもあった。

悲願の初優勝を手にした小林可夢偉は「数多くの困難に直面しましたが、チームが懸命に取り組んでくれました。とは言え、最後の2時間は生き残る事の必要性を感じる展開でした」とレースを振り返った。

「ル・マンの勝者としてここに立てて最高の気分です。ここに到るまでに、何年も何年も様々な経験を経てきましたし、その中には本当に辛いものもありました」

「ル・マンに勝つためには運が必要だと常々感じていましたが、今日も運が必要でした。最後は走り続けるために、特別な操作をしなくてはなりませんでした。終盤の7時間は、生き残るために死力を尽くして戦う必要があり、とても難しい作業でした」

「通常であればそこでレースは終わりでしたが、チームが本当によくやってくれて、正しい判断で導いてくれたおかげで、なんとか最後まで走りきることができました」

「チームメイト、車両担当やエンジニアはみんなこのレースウィーク、素晴らしい仕事を成し遂げてくれました。彼ら全員に感謝します」

7号車にとっての伝統の一戦は不運の連続だった。ガレージの反対側が3連覇を達成する一方、7号車の面々は世界3大レースの一つに数えられるこの大舞台で幾度となく最速を誇りながらも勝利を逃してきた。

2019年は残り1時間で首位を走行もパンクに見舞われ、2020年はポールから順調にレースを戦うも、レース半分を消化したところでターボトラブルに見舞われ後退を余儀なくされた。

優勝トロフィーを掲げるを制した7号車トヨタGR010ハイブリッドの小林可夢偉、2021年8月22日のFIA世界耐久選手権(WEC)第4戦ル・マン24時間レースにてCourtesy Of TOYOTA MOTOR CORPORATION

優勝トロフィーを掲げるを制した7号車トヨタGR010ハイブリッドの小林可夢偉、2021年8月22日のFIA世界耐久選手権(WEC)第4戦ル・マン24時間レースにて

ホセ・マリア・ロペスは「夢のようだ。この勝利を何年も待ち望んでいた」と語った。

「これ以上のチームメイトは望めない。マイクとカムイは僕にとって兄弟みたいな存在だ。幸運にも僕は彼らをチームメイトに持つ事ができた。それにチームも本当によく働いてくれた」

「僕らは栄光を手にしたけど、僕らの背後にはケルンの600人、日本の1,000人の人々がいる。最後の6~7時間は厳しいレースになったけど、チームとしてやり遂げる事ができた!」

24時間のうち、38%にあたる最多145周を担当したマイク・コンウェイは、タンク内の燃料をフルに使い切れないトラブルが致命傷に至る事を防いだチームの功績を讃えた。

「残り6時間というタイミングでクルマが問題を抱えている可能性がある事が分かった。技術的な問題に晒されたものの、チームが解決策を見つけてくれた。すべての功績はチームにある」

「楽なレースじゃなかった。最後の数時間は本当にストレスが溜まった。重荷が降りた今、勝利の味をじっくりと噛みしめたいと思う」

表彰台で初優勝を喜ぶを制した7号車トヨタGR010ハイブリッドのマイク・コンウェイ、小林可夢偉、ホセ・マリア・ロペス、2021年8月22日のFIA世界耐久選手権(WEC)第4戦ル・マン24時間レースにてCourtesy Of TOYOTA MOTOR CORPORATION

表彰台で初優勝を喜ぶを制した7号車トヨタGR010ハイブリッドのマイク・コンウェイ、小林可夢偉、ホセ・マリア・ロペス、2021年8月22日のFIA世界耐久選手権(WEC)第4戦ル・マン24時間レースにて

2021年8月22日のFIA世界耐久選手権(WEC)第4戦ル・マン24時間レースを制した7号車トヨタGR010ハイブリッドのマイク・コンウェイ、小林可夢偉、ホセ・マリア・ロペス (2)Courtesy Of TOYOTA MOTOR CORPORATION

2021年8月22日のFIA世界耐久選手権(WEC)第4戦ル・マン24時間レースを制した7号車トヨタGR010ハイブリッドのマイク・コンウェイ、小林可夢偉、ホセ・マリア・ロペス (2)

2021年8月22日のFIA世界耐久選手権(WEC)第4戦ル・マン24時間レースを制した7号車トヨタGR010ハイブリッドのマイク・コンウェイ、小林可夢偉、ホセ・マリア・ロペス (3)Courtesy Of TOYOTA MOTOR CORPORATION

2021年8月22日のFIA世界耐久選手権(WEC)第4戦ル・マン24時間レースを制した7号車トヨタGR010ハイブリッドのマイク・コンウェイ、小林可夢偉、ホセ・マリア・ロペス (3)