ホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクターとレッドブル・レーシングのヘルムート・マルコ
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ホンダF1、Q3に3台入れ込むも「依然としてトップとの差は大きい」F1スペインGP《予選》

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シーズン初の大型アップグレードが持ち込まれるF1スペイン。勢力図変動の期待渦巻く中で行われた公式予選を終え、ホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクターは「戦闘力の位置付けに大きな変化はない」と語り、トップチームとの間には依然として大きな差があるとの認識を示し、更なる改善が必要だと訴えた。

フロントローを独占したのは、過去4レースに渡って1-2フィニッシュを達成してきたメルセデスAMG勢。レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、1セットのソフトタイヤのみでQ3を争ったシャルル・ルクレールを退けた一方、1000分の85秒という僅差とは言え、同じフェラーリSF90を駆るセバスチャン・ベッテルには一歩届かず、4番手に留まった。

他のホンダエンジン勢は、徐々に調子を上げてきているピエール・ガスリーが6番手。トロロッソは、ダニール・クビアトがQ3進出を果たして9番手を獲得した一方、アレックス・アルボンは惜しくも最終ラウンドに進めず、12番手という結果に終わった。ホンダとしては計3台のマシンをトップ10に並べた事になる。

  • 4番手:フェルスタッペン
  • 6番手:ガスリー
  • 9番手:クビアト
  • 12番手:アルボン

チーム間序列で言えば、メルセデスが依然として他をリードしており、これにフェラーリとレッドブル・ホンダが続く展開。ミッドフィールドではハースが一段レベルを上げた一方でアルファロメオがやや失速、といった状況か。いずれにせよ、田辺TDが指摘するように、今のところは大変動と言える動きはなく、表彰台争いのためには開発レベルを更に引き上げる必要がある。

ホンダ:F1スペインGP予選を終えて

田辺 豊治ホンダF1現場責任者

本日の予選に向けて、すべてのマシンのエンジンをスペック2へと切り替えました。結果としては、3台がQ3に進出して4番手と6番手、そして9番手のスターティングポジションを獲得してくれました。Q3進出は逃したものの、アルボン選手の11番グリッドは、スタート時のタイヤを選択できるポジションですので、明日は良いレースが出来るのではと期待しています。

両チーム共にロングランでのペースは悪くなかったので、最後までシッカリと走りきって、できる限り上位でフィニッシュできればと思っています。今回のスペインGPには、我々を含む多くのチームがアップデートを持ち込んできましたが、予選結果としては戦闘力の位置付けはこれまでと大きく変わっていません。この位置に留まることなく、トップとの差を縮めるための改善を一歩一歩進めていきたいと考えています。


2019年F1第5戦スペイングランプリ決勝レースは、日本時間5月12日(日)22時10分から行われ、1周4.655kmのカタロニア・サーキットを66周する事で勝敗を決する。

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