ピエール・ガスリー、妨害2件で厳しい懲罰…大幅降格で4番手から2桁グリッドに「本当に不運」

カタロニア・サーキットでアルピーヌA523をドライブするピエール・ガスリー、2023年6月3日F1スペインGPCourtesy Of Alpine Racing

F1スペインGPのスチュワードは6月3日(土)の公式予選を経て、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)とカルロス・サインツ(フェラーリ)の走行を妨害したとしてピエール・ガスリー(アルピーヌ)に計6グリッド降格となる厳しいペナルティを科した。

ガスリーはアルピーヌ移籍後の最高成績を塗り替える予選4番手タイムを刻んだものの、Q1では最終コーナーでサインツを、Q2ではターン5でフェルスタッペンの進路を塞ぐ形となり、セッション後に召喚された。

サインツとのインシデントについてガスリーは、速度差が大きく、またもう1台のフェラーリSF-23を駆るシャルル・ルクレールが付近にいたため、妨害を避ける術はなかったと主張したが、F1キャリア通算162戦を誇るデレック・ワーウィックを含む4名の競技審判団は「ターン13の出口で右側に移動できた」として訴えを退け、3グリッド降格を命じた。

もう一件については、アルピーヌが無線を通して後方からフェルスタッペンが接近している事をガスリーに「適切に警告」せず、また後続車両はスローラップ中だったと伝えた事が明らかとなったが、それでもなお「不必要に妨害」したとして、こちらも3グリッド降格ペナルティが科された。

2件のペナルティにより降格数は6グリッドに増え、ガスリーは2021年のトルコGP以来となる4番グリッドを失い、日曜のレースで10番グリッドに着く事となった。

ガスリーは「本当に残念だ。トラフィックやクルマ同士が接近していた事に加えて、最終コーナーの高速化もあり、本当に不運な状況だったと思う」と語った。

「でもそれを受け入れて前に進み、明日に向けて気を引き締めなきゃならない。まだ力強いレースを戦えるはずだからね」

ペナルティポイントが科されなかったのは不幸中の幸いと言える。

雨の日本GPでの赤旗中の高速走行の一件を含め、ガスリーは昨年を通して数々のペナルティポイントを受けレース出場停止が懸念される事態に陥った。

先月末のエミリア・ロマーニャGPの中止を経て1年前のポイントが消滅したことで累積点は減ったものの、それでも6月頭までは出場停止処分まで4ポイントに迫る計8ポイントの状態が続く。


2023年F1スペインGP予選ではマックス・フェルスタッペン(レッドブル)がポールポジションを獲得。2番手にカルロス・サインツ(フェラーリ)、3番手にランド・ノリス(マクラーレン)が続く結果となった。

決勝レースは日本時間6月4日(日)22時にフォーメーションラップが開始され、1周4,657mのカタロニア・サーキットを66周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様は期間限定キャンペーン中のDAZNフジテレビNEXTで生配信・生中継される。

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