メルセデス、苦手としてきた低速コースを克服?「以前と比べてパッケージが大幅に改善」
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メルセデスAMGは、9月14日(金)に行われたF1第15戦シンガポールGP初日2回目のプラクティスでルイス・ハミルトンが2番手、バルテリ・ボッタスが5番手につけ、苦手とする低速のマリーナ・ベイ・ストリート・サーキットでの初日をまずまずの成績で締め括った。
メルセデスのマシンは伝統的にレーキ角=前後傾斜が水平に近く、低速コーナーにおいてダウンフォースが不足する傾向にあり、今回のシンガポールでもフェラーリやレッドブルに対して遅れを取るのではと予想されていた。だが、ハミルトンとボッタスは共に、低速コース用のハイ・ダウンフォース仕様のパッケージが以前と比べて大幅に改善していると主張。公式予選でのポールポジション争いに期待感を示している。
パッケージが以前と比べて大幅に改善
ルイス・ハミルトンFP1: 6位, FP2: 2位
(6位と8位だった)最初のセッションも別に悪くはなかったよ。ハイパーソフトを履かなかったからタイムシート的には分からないかもしれないけど。予定してたプログラムは消化したし、色々試してみた結果、FP2で良いリザルトが得られて満足だよ。フェラーリとは接戦だったけど、彼らの本当の速さは明日まで分からないから、その点については何とも言えないね。
マシンを改善するために、ファクトリーを含めたチームの皆が懸命に仕事に取り組んでくれたおかげで、これまでよりマシンのフィーリングが良くなってるんだ。それにしても、ここのコースは本当に最高だね。去年よりもマシンが速くなったせいで、1周を上手くまとめるのが難しくなったけどさ。Gフォースが増えたから、これまでよりも素早く反応しなきゃならないし、コックピットの中は恐ろしく暑いからね。
クルマに乗り込む前から汗だくだよ。FP2では2kg近く体重が減ったんじゃないかな。日曜のレースではもっと酷いだろうね。明日についてはお手並み拝見って感じだけど、フェラーリとレッドブルと僕らの三つ巴になりそうな雰囲気だね。
バルデリ・ボッタスFP1: 8位, FP2: 5位
暑さを除けば、かなり良い1日だったよ。FP2では、フェラーリとレッドブルの両方がかなりの速さを示していたけど、そんなに大きくは離されてないよね。それに、今回のハイ・ダウンフォース仕様のマシンは、以前と比べてかなり改善されてるんだ。シーズン序盤に比べてかなり速くなってるよ。
マシンが速くなればなるほどGフォースが厳しくなるから、それはそれで大変ではあるんだけどね。特に、ここのコース特性とこの暑さを考えればかなりきついよ。60℃の気温の中でエクササイズしているようなものだからね。
セッション間にガラリとセットアップを変更したんだけど、すべて上手くいったわけじゃなかったから、今夜はこの点について取り組むつもりなんだ。このサーキットには色んな種類のコーナーがあるから、マシンバランスを完璧にまとめるのはすごく難しいし、仕事が山積みだよ。
良いリザルトを残せる可能性は十分にあると思うけど、フェラーリとレッドブルに挑むにはマシンのセットアップを万全に極めなきゃならない。まだ1周をまとめ切れてないけど、マシンには速さがあると思うから、明日の予選では接近した戦いが出来る事を祈ってるよ。
初日をトップで締め括ったのはスクーデリア・フェラーリのキミ・ライコネン。2番手メルセデスのルイス・ハミルトンを1000分の11秒差で退けた。3番手には0.522秒遅れでレッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンが続く結果となった。
F1シンガポール・グランプリ3回目のフリー走行は、日本時間9月15日(土)19時から20時まで、公式予選は同22時から1時間に渡ってマリーナベイ市街地コースで開催される。