F1テスト《最終日》総合結果:ペレス、昨季バーレーン予選ポール更新!角田上位…中団最速はアルピーヌ?
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2023年F1プレシーズンテストの全日程が終了した。2月25日(土)に8時間半に渡って行われた最終3日目はセルジオ・ペレスがC4コンパウンドで1分30秒305を記録。タイムシートのトップに立つと共に、レッドブル「RB19」の競争力の高さを改めて感じさせた。
これは同じバーレーン・インターナショナル・サーキットで行われた開幕バーレーンGPの予選でシャルル・ルクレール(フェラーリ)がマークしたポールタイムを上回る。
Pos | Driver | Team | Laps | Time | Gap | Tyre |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | ペレス | レッドブル | 133 | 1:30.305 | 0.000 | C4 |
2 | ハミルトン | メルセデス | 65 | 1:30.664 | 0.359 | C5 |
3 | ボッタス | アルファロメオ | 131 | 1:30.827 | 0.522 | C5 |
4 | ルクレール | フェラーリ | 67 | 1:31.024 | 0.719 | C4 |
5 | サインツ | フェラーリ | 76 | 1:31.036 | 0.731 | C4 |
6 | 角田裕毅 | アルファタウリ | 79 | 1:31.261 | 0.956 | C4 |
7 | マグヌッセン | ハース | 95 | 1:31.381 | 1.076 | C4 |
8 | ラッセル | メルセデス | 83 | 1:31.442 | 1.137 | C5 |
9 | アロンソ | アストンマーチン | 80 | 1:31.450 | 1.145 | C4 |
10 | ドルゴヴィッチ | アストンマーチン | 77 | 1:32.075 | 1.770 | C5 |
11 | ノリス | マクラーレン | 37 | 1:32.160 | 1.855 | C3 |
12 | ガスリー | アルピーヌ | 56 | 1:32.762 | 2.457 | C3 |
13 | アルボン | ウィリアムズ | 136 | 1:32.793 | 2.488 | C5 |
14 | オコン | アルピーヌ | 76 | 1:33.357 | 3.052 | C3 |
15 | ヒュルケンベルグ | ハース | 77 | 1:33.329 | 3.024 | C3 |
16 | ピアストリ | マクラーレン | 44 | 1:33.655 | 3.350 | C3 |
17 | デ・フリース | アルファタウリ | 87 | 1:38.244 | 7.939 | C3 |
そのルクレールは同じC4でコンマ5秒遅れの4番手に留まり、チームメイトのカルロス・サインツも5番手と目立っていないが、タイヤの違いを補正すればフェラーリはレッドブルにかなり接近するものと見られる。
そんな2強より1段階柔らかいC5タイヤを履いたルイス・ハミルトン(メルセデス)は2番手を刻み、同じC5のバルテリ・ボッタス(アルファロメオ)が3番手に続いた。
日没前後からはテスト最終日恒例のシーンが広がった。チームはこれまで、硬めのC3を中心にプログラムに取り組んできたが、夕刻以降は続々と柔らかめのコンパウンドを投入。1ラップペースを計測した。
売却報道が飛んだアルファタウリの角田裕毅は、同じC4のサインツにコンマ2秒と迫る6番手をマーク。同じくC4のケビン・マグヌッセン(ハース)を7番手に従えた。
アルファタウリは午前を担当したニック・デ・フリースと合わせてトータル166周を走り込み、172周のハースに続く大量マイレージを稼いだ。
into the final runs of the day! 👊 let’s finish off strong @yukitsunoda07 💪 pic.twitter.com/VUR5a3axff
— Visa Cash App RB F1 Team (@visacashapprb) February 25, 2023
テストを通して印象的なペースを刻んできたアストンマーチンはフェルナンド・アロンソが9番手、フェリペ・ドルゴビッチが10番手と中団に埋もれ、アルピーヌはトップから2.5秒落ちのピエール・ガスリーがチーム最上位の12番手という結果だった。
この日のリザルトから中団最速チームを読み取ろうとするとアルファロメオ、アルファタウリ、あるいはハース、アストンマーチンの名前が上がる事になる。だがパドックの噂では、”幾つかのライバルチーム”はGPSデータを根拠にアルピーヌが最速と見ているという。序列はまだまだ分からない。
逆にランド・ノリスのロックアップや、テストを通してスピン第一号となったオスカー・ピアストリの苦悩が象徴するように、マクラーレンの仕上がりは厳しそうとの見方はある程度一致している。
この日もMCL60はホイール・ウィングレットに問題を抱え、2人合わせて僅か81周しか走り込めなかった。
ウィングレットの件についてチームは「非常に些細な問題」であり、初戦に間に合うように対処する予定だと説明しているが、スケジュールはタイトであり、来週の金曜までに必要パーツを設計、製造して空輸する時間はほとんどない。
この日は2度に渡って赤旗が振られた。開始7分というところでペレス駆るレッドブルRB19からセンサーが脱落。2度目はフェラーリ製PUとも噂のトラブルに見舞われたボッタスがコース上で停止したためだった。