レッドブル・パワートレインズ、F1新工場を先進化…アトラスコプコと提携
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F1世界選手権に参戦するレッドブル・レーシングは、2026年以降のF1パワーユニット開発の拠点を先進化すべく、アトラスコプコ社から産業用組み立てソリューションを導入する。
ホンダのF1撤退を受けレッドブルは昨年、レッドブル・パワートレインズを設立した。現在、英国ミルトンキーンズのレッドブル・テクノロジー・キャンパス内に最新鋭のファクトリーを建設中で、遅くとも来月6月中には稼働が予定されている。
ウェーデンに本拠を構えるアトラスコプコは、世界180ヶ国以上で事業展開する産業機械企業グループで、コンプレッサ、真空機器、産業用機器、建設機械の4分野でクライアントをサポートする。
レッドブル・パワートレインズは本提携に伴い、パワーユニットの製造工程における技術革新、生産性、品質の向上を目的とした様々な組立技術・ツールの供給を受ける。
コントローラ内蔵型組み立てツールTensor IxBシリーズは生産ラインのオペレーションを変革し、スマートファクトリー環境における生産性と俊敏性を向上させる。
生産ライン管理業務用のサーバー方式ソフトウェアTools Talk 2は、設定作業を容易化・迅速化すると共に、ライン全体に対する完全な可視性とトレーサビリティを提供する。
データ収集および生産工程改善のためのソフトウェアであるToolsNet8と、使用後のエンジン解体に使用されるSTRデジタルスマートレンチの供給も受ける。
アトラスコプコとのパートナーシップについてレッドブルのチーム代表兼CEOを務めるクリスチャン・ホーナーは「より迅速に、よりスマートに、そしてより効率的に」という点で「F1チームが何よりも重視する資質」をもたらすだろうと語った。
「1年余り前、我々は現行F1グリッドで初めて、シャシーとパワーユニットの両方を製造する完全な独立系コンストラクターを目指すという旅をスタートさせた」
「これは途方もない道のりを意味するが、その一方で非常にエキサイティングな取り組みであり、そのためにはテクノロジー、迅速なイノベーション、そしてスマートプロダクションの限界を押し広げるという共通のビジョンを持つ仲間が必要となる」
「アトラスコプコはこの点で優れた伝統を持つデータ駆動型革命の業界最前線を走る企業だ」