
レッドブルF1王朝の“大物古参”モナハンも離脱か。フェルスタッペンの周囲でまた一人
レッドブル・レーシングのチーフエンジニアを務めるポール・モナハンがチームを離れる見通しであると、オランダとアメリカの複数の専門メディアが相次いで報じた。いずれも複数の関係者の話として伝えられたもので、憶測の域にとどまるものではない。
移籍先はキャデラックとみられているが、具体的な役職は明らかになっていない。モナハンは今週末の2026年F1第8戦オーストリアGPのために現地入りしている。
通例通り、モナハンは一定期間のガーデニング休暇(競業避止のための待機期間)を経たうえでキャデラックに合流する見通しと伝えられている。離脱の時期は現時点で判明しておらず、レッドブル、キャデラック双方ともコメントを控えている。
レッドブル支えた古参に転機か
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表彰台で優勝を祝うマックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)とポール・モナハン(チーフエンジニア)、2025年9月21日(日) F1アゼルバイジャンGP決勝(バクー市街地コース)
モナハンは、クリスチャン・ホーナー、エイドリアン・ニューウェイ、ヘルムート・マルコ、そしてジョナサン・ウィートリーらと並び、6度のコンストラクターズ選手権制覇を成し遂げたレッドブル・レーシングの中核的人物の一人だ。
ハートフォードシャー大学で機械工学の修士号を取得した後、1990年にマクラーレンに入社。研究開発部門でキャリアをスタートさせ、その後はデータエンジニアとしてデビッド・クルサードを担当した。
2000年には新たな挑戦を求めてベネトンに移籍。パフォーマンスエンジニアを務めた後、ジェンソン・バトンのレースエンジニアに就任した。バトンの離脱後はフェルナンド・アロンソを担当。2003年には、アロンソのF1初優勝を支える重要な役割を果たした。
ジョーダン・グランプリで短期間勤務した後、2005年末にレッドブルに加入。レース&テストエンジニアリング部門責任者を経てチーフエンジニアに就任し、セバスチャン・ベッテル、そしてマックス・フェルスタッペンを主軸とする2度にわたるレッドブル王朝を、立役者の一人として支えてきた。
報道によれば、モナハンにはアストンマーティン・ホンダからも要職のオファーが届いていたが、キャデラックへの移籍を決断する意向を固めたとされる。
もっとも、現時点でチームからの正式な確認はなく、仮に今季末でチームを去ったとしても、キャデラックでの業務開始は2027年夏以降になる可能性が高い。一方でドイツ国内では、モナハンは既にキャデラックへの移籍で合意に達したとも伝えられている。
フェルスタッペンを襲う相次ぐ幹部流出
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ガレージ内でポール・モナハン(レッドブル チーフエンジニア)と話し込むマックス・フェルスタッペン、2026年3月7日(土) F1オーストラリアGP FP3(アルバート・パーク・サーキット)
レッドブル王朝はここ数シーズンで急速に瓦解していった。近年、多くの同僚が次々とチームを去るなか、モナハンはチームに残り続けてきた。
創設時からチームを率いたホーナーとマルコは、ともに2025年にチームを去った。それに先立つ前年には、稀代の天才デザイナーであるニューウェイがアストンマーティン・ホンダへ、スポーティングディレクターのウィートリーがアウディへ移籍した。
今年に入ってからは、フェルスタッペンの長年のレースエンジニアであるジャンピエロ・ランビアーゼが、2028年にマクラーレンへ移籍することが発表された。
モナハンの離脱は、フェルスタッペンの将来をめぐる憶測を一段と強めることになりそうだ。
フェルスタッペン自身の契約は2028年末まで残っているものの、契約にはパフォーマンス条項が含まれている。開幕7戦を終えて4位と低迷するレッドブル・レーシングの状況を踏まえると、2026年末をもってフェルスタッペンが契約を解除できる可能性は高い。
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FIA記者会見でマイクを手に話すポール・モナハン(レッドブル チーフエンジニア)、2025年11月20日(木) F1ラスベガスGP FP1(ラスベガス・ストリップ・サーキット)