レッドブル・レーシングのレースエンジニアリング部門を率いるギヨーム・ロケリン、2021年9月26日F1ロシアGP
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レッドブルF1、予算上限を受け技術チームを再編…重鎮ギヨーム・ロケリンが異動

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レッドブル・レーシングは2022年F1第3戦オーストラリアGPを以て、ギヨーム・ロケリンことロッキーを責任者とするレースエンジニアリング部門の体制を変更した。

以降はマックス・フェルスタッペンのレースエンジニアを務める”GP”こと、ジャンピエロ・ランビアーゼが現職を続けながらその役割を引き継ぐ。

ギヨーム・ロケリンはアルバート・パーク・サーキットでのレースを以て同職を退任し、若手ジュニアドライバーを監督する新しい職務に就く。

ロッキーの愛称で親しまれる47歳のフランス人エンジニアは、2010年から2013年にかけて4年連続でF1ドライバーズチャンピオンを獲得したセバスチャン・ベッテルのレースエンジニアを務めた人物で、英国ミルトンキーンズでのキャリアは15年以上に及ぶ。ベッテルの前はデビッド・クルサードのレースエンジニアを務めていた。

2015年以降はレースエンジニアリング部門の責任者として活躍。2021年にはマックス・フェルスタッペンとの5度目のドライバーズタイトル獲得に貢献した。

レッドブル・レーシングのレースエンジニアリング部門を統括するギヨーム・ロケリンCourtesy Of Red Bull Content Pool

レッドブル・レーシングのレースエンジニアリング部門を統括するギヨーム・ロケリン

今回の人事異動についてチーム代表のクリスチャン・ホーナーは次のように述べ、コストキャップに対応するためのチーム再編の一環だと説明した。

「エンジニアリングチームは進化を続けており、特に予算制限に直面する中で我々は効率性を追求しなければならない」

「ロッキーは今後、若手ドライバーと共に働く新しい役割を担う。これまでに多くのドライバーを見てきた実績とエンジニアリングに関する豊富な経験を活かしてレッドブル・ジュニア・ドライバー達を育成していく事になる」

「彼はそのプロジェクトで主導的な役割を担い、科学的ツールを活用しながら彼らがレッドブル・レーシングに到達する道のりを導いていく。これはロッキーにとって刺激的な新しい挑戦となるだろう」

ホンダF1の田辺豊治テクニカル・ディレクターとレースエンジニアのジャンピエロ・ランビアーゼとマックス・フェルスタッペン、2020年F1バルセロナテストにてCourtesy Of Red Bull Content Pool

ホンダF1の田辺豊治テクニカル・ディレクターとレースエンジニアのジャンピエロ・ランビアーゼとマックス・フェルスタッペン、2020年F1バルセロナテストにて

将来的なレッドブルF1ドライバーを発掘・育成するためのインキュベーション、レッドブル・ジュニア・チームには現在、12名のドライバーが在籍しており、その中にはFIA-F2選手権に参戦する岩佐歩夢、フランスF4に参戦する野村勇斗と荒尾創大の3名の日本人ドライバーが含まれている。

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