レッドブル、ガスリーの後任としてヒュルケンベルグに白羽の矢?
伊メディアが29日に報じたところによると、レッドブル・レーシングがピエール・ガスリーの後任としてルノーのニコ・ヒュルケンベルグに白羽の矢を立て、F1モナコGPの週末に話し合いの場を持ったという。
トロロッソでの活躍が認められ今年シニアチームへと駆け上がったガスリーは、6戦を終えてチームメイトのマックス・フェルスタッペンに全敗という状況で、チャンピオンシップでの得点差は78対32とダブルスコア。圧倒的な力の差が浮き彫りとなっており、首脳陣の期待に沿うだけの成績を残せていない。
とは言え、移籍直後ということで、ガスリーが不慣れなチーム、不慣れなマシンというハンデを背負っていた事は事実であり、実際フェルスタッペンとのギャップは徐々に縮小。クリスチャン・ホーナー代表も、ガスリーは過去数戦で調子を上げつつあり、更なる成長の兆しを示していると擁護している。
だがイタリア版motorsports.comは、レッドブル側の関係者がモンテカルロでヒュルケンベルグと接触したと報道。ガスリーが期待外れの結果に終わった場合に備えて、バックアッププランの確保に乗り出したと報じた。
レッドブルはスクーデリア・トロロッソをインキュベータとしており、潜在的な候補者を囲い込んでいる。ロス・ブラウンをして「今季3人のルーキーの中で最大のサプライズ」と言わしめたアレックス・アルボンは、クレバーさと素早さの両方を兼ね備えたドライバーであり、順調にキャリアのステップを歩んでいるように見えるが、トップチームで走らせるには時期尚早というのも頷ける。
だが報じられた内容では、両者が接触したという情報以外にこれといって特筆すべき事実はなく、推測の域を出ていない。とは言え、人事権を持つモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコら首脳陣が、ガスリーの競争力向上がこれ以上見込めないと判断した場合、Bプランを実行に移す可能性は高いだろう。
今シーズンは難しいにせよ、レッドブル・ホンダが来年のチャンピオンシップで攻勢に出る事を望んでいるのであれば、フェルスタッペンの一本槍のみでは強力なメルセデスのチーム力を崩すことは難しく、昨年までのリカルドのように、若きオランダ人に匹敵する速さと一貫性を兼ね備える才能が必要であることは間違いない。