カタロニア・サーキットを走るフェラーリのセバスチャン・ベッテル、バルセロナテスト初日

F1バルセロナテスト《初日》総合結果:ベッテルが最多周回+最速、ホンダ勢は堅実発進!

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2019年F1バルセロナ合同テストがスペインのカタロニア・サーキットで18日(月)に開幕。1時間の昼休みを挟んで、午前9時から午後18時まで8時間に渡ってセッションが行われた。現地バルセロナ上空は晴れ渡り、気温18度、路面温度25度のドライコンディションに恵まれた。

注目のテスト初日に最速を刻んだのは、スクーデリア・フェラーリ「SF90」をドライブしたセバスチャン・ベッテル。個人最多の169周を走り込み、C3タイヤで午前中に記録した1分18秒161が全11台中のファステストラップとなった。

2番手は0.397秒遅れで続いたカルロス・サインツ。マクラーレンはセッション終了間際にC4タイヤ、昨年で言うところのスーパーソフトを投入してラップタイムを大幅に向上。スポンサー候補にアピールした。3番手はハースのロマン・グロージャン。マクラーレンとは異なりベッテルと同じC3タイヤで19秒159をマークしたものの、午前中の燃圧トラブルの影響によりラップ数は65にとどまった。

ベッテルから1.265秒遅れの4番手タイムをマークしたのは、レッドブル・ホンダ「RB15」のステアリングを握ったマックス・フェルスタッペン。ホンダ製F1パワーユニットを搭載しての本格走行はこの日が初めてであったものの、目立ったトラブルもなく、トータル128周を走破した。

「ホンダにとって非常に良いスタートになった」クリスチャン・ホーナー代表はこのように述べ、ホンダエンジンへの満足感を示した。「現時点ではいい感じだ。何も問題はない。エンジンに関して様々な事を学んでいる最中だ。クルマとも実に見事に統合されており、上手く行けば1年を通してエキサイティングな進歩を見る事が出来るだろう」

レッドブルのメディアセッションには人集り。バルセロナテスト初日
© Getty Images / Red Bull Content Pool、レッドブルのメディアセッションにはこの人集り

5番手タイムを刻んだのは最速ベッテルの旧チームメイト、アルファロメオ・レーシングへと移籍したキミ・ライコネンだ。セッション開始早々にグラベルに足を取られて赤旗第一号となったものの、一日を通して114周を走り込み、C3タイヤでベッテルから1.301秒遅れの19秒462を刻んだ。

6番手は、RB15と同じホンダRA619Hを搭載するスクーデリア・トロロッソのダニール・クビアト。午前中のセッションでは最下位に沈んでいたものの、午後イチで好走行を連発。C4コンパウンドを履いてシニアチームのレッドブルに100分の3秒と迫まってみせた。”ただのテスト”に過ぎないとは言え、ホンダPU勢は堅実なスタートを切ったと言えそうだ。

王者メルセデスAMGは午前にバルテリ・ボッタス、午後にルイス・ハミルトンを起用。チームとして計150周を走り込み、それぞれ8番手と9番手につけた。能ある鷹は爪を…というが、シルバーアローは例年通り目先のラップタイムには目もくれず、硬めのC2タイヤを履いてひたすらデータ取りに注力した。

最後方に沈んだのはルノーワークスの二人。午前にR.S.19のステアリングを握ったニコ・ヒュルケンベルグが10番手、午後にバトンを引き継いだダニエル・リカルドが11番手という結果となった。ただしこちらもC2タイヤでのタイム計測。周回数としてはやや物足りない109周となったが、決して悪くない出だしと言えるだろう。

気になるのはレーシングポイントだ。この日RP19をドライブしたセルジオ・ペレスは7番手タイムを残しているものの、セッションの大部分をガレージで過ごしており、トータルラップは30周にとどまっている。

F1合同テスト1 初日総合結果

テスト中のピレリタイヤは、専用にデザインされた5種類のコンパウンドが投入される。C2からC4までのコンパウンドはシーズン中と同じ白色、黄色、赤色のラインが刻まれるが、最も硬いC1と最も柔らかいC5に関してはラインのないものが用意される。

Pos Driver Team Time Tyre Laps
1 セバスチャン・ベッテル フェラーリ 1:18.161 C3 169
2 カルロス・サインツ マクラーレン 1:18.558 C4 119
3 ロマン・グロージャン ハース 1:19.159 C3 65
4 マックス・フェルスタッペン レッドブル・ホンダ 1:19.426 C3 128
5 キミ・ライコネン アルファロメオ 1:19.462 C3 114
6 ダニール・クビアト トロロッソ・ホンダ 1:19.635 C4 77
7 セルジオ・ペレス レーシングポイント 1:19.944 C3 30
8 バルテリ・ボッタス メルセデス 1:20.127 C2 69
9 ルイス・ハミルトン メルセデス 1:20.135 C2 81
10 ニコ・ヒュルケンベルグ ルノー 1:20.980 C2 65
11 ダニエル・リカルド ルノー 1:20.983 C2 44