ポルシェ、レッドブルのF1事業株50%取得を計画…モロッコ公開文書で明らかに
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2026年からのF1世界選手権参戦に向けて、ポルシェがレッドブルF1事業の株式50%を取得する計画を立てている事が明らかとなった。早ければF1第13戦ハンガリーGP後の8月4日にも正式な提携発表が行われる可能性がある。
フォルクスワーゲンのヘルベルト・ディースCEOが明らかにしたように、グループ傘下のアウディ及びポルシェは次世代F1パワーユニットの導入に合わせてF1に参戦する事を決定しており、ポルシェは英国ミストンキーンズのチームとの提携が強く囁かれてきた。
現時点ではレギュレーションの最終決定が遅れている事から両ブランド共に、パートナーシップを含む詳細を正式に発表していないものの、モロッコ競争協議会の文書からポルシェの計画の一端が明らかとなった。
ドイツの「motorsport-total」によると、ポルシェはレッドブル・テクノロジー社の50%株を取得する意向を7月8日にモロッコ現地当局に通知した。提携期間は10年を計画する。
姉妹チームのスクーデリア・アルファタウリに関する言及はないが、レッドブル・パワートレインズを通してポルシェのF1パワーユニットを使用する事になるものと思われる。
株式の取得に際しては不当競争防止の観点から欧州連合加盟国を含む当局の承認を受けなければならない。モロッコでは申請書の承認と同時に強制的に文書が公開される決まりとなっている。
昨年までのレッドブル・ホンダのように、パートナーシップに際して資本提携は必ずしも必要なものではない。今回明らかとなった計画からはF1に対するポルシェの関心の高さと本気度が感じられ、詳細が注目されるところだが、本文書は取引が完了した事を意味するものではない。
ポルシェは1958年から1964年にかけて35回のグランプリに出走。優勝1回、ポールポジション1回、表彰台5回を記録した。その後、1983年よりサプライヤー(バッジはTAG)としてマクラーレンにエンジンを供給。1984年と1985年にはコンストラクターズタイトルを獲得した。
一方のアウディはポルシェほど詳細なプランが見えてきていないが、アルファロメオをタイトルスポンサーしてF1に参戦しているザウバーの過半数株を段階的に取得する方向で交渉を進めているものとみられている。