
F1日本GP:予選前にピアストリ処分、130Rで生まれた「75km/hの誤算」
2026年F1第3戦日本GPのFP3セッション中にニコ・ヒュルケンベルグ(アウディ)の走行を妨害したとして、オスカー・ピアストリ(マクラーレン)に警告処分が下された。これは、「コース上で不必要に停止したり、他のドライバーを不必要に妨害してはならない」と定める規則B第4条1項1号に違反したと判断されたためだ。
インシデントが発生したのは、スプーンカーブから130Rにかけての西ストレート区間で、ピアストリがタイヤを温めるために蛇行走行していた場面だった。そこにプッシュラップ中のヒュルケンベルグが高速で接近した。
130Rへの進入に差し掛かった際、ピアストリは蛇行をやめたものの、レーシングライン上に留まり、その後ラインを外れた。両者の速度差は大きく、ヒュルケンベルグはアクセルを緩めざるを得なかった。ヒュルケンベルグは無線で「何なんだ、あのマクラーレンは」と不満を漏らした。
調査の結果、ピアストリはチームからヒュルケンベルグの接近について警告を受けていたことが判明した。ピアストリは聴聞で、ヒュルケンベルグがスプーンカーブを立ち上がる際にミラー越しにその存在を確認していたとも説明した。
それにもかかわらずインシデントに至ったのは、ヒュルケンベルグの接近速度を見誤ったためだった。ピアストリは西ストレートを全開で走行していたが、両者の速度差は約75km/hに達していた。
2026年の新世代パワー・ユニットは出力の約半分を電動パワーが担う構成となっており、全開走行中であっても電動出力の状況によって大きな速度差が生じる。
ピアストリは昨年から後方確認にバーチャルミラーを多用していたが、今回の件を受け、2026年型マシンではリフレッシュレートが十分ではない可能性があるとの認識に至ったと説明し、結果的にヒュルケンベルグの走行を不必要に妨げたと認めた。
マクラーレンは同セッションで、ランド・ノリスがバッテリー関連のトラブルに見舞われ、初日に続いて走行時間を失っており、鈴鹿で厳しい状況に直面している。
今週末の鈴鹿では130Rで同様のインシデントが相次いでいる。今回の件はフリー走行中の出来事ということで警告に留まったが、予選であればグリッド降格ペナルティの対象となる。