F1日本GP解説:最速マクラーレンの裏で際立つ「本命」、鈴鹿初日に見えた序列。レッドブルは中団転落か

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2026年F1第3戦日本GPの初日フリー走行では、マクラーレンのオスカー・ピアストリが1分30秒133を記録してタイムシートのトップに立った。だが、これは必ずしもマクラーレンが鈴鹿における最速のマシンであることを保証するわけではない。

走行データを分析すると、シーズン開幕3戦全勝を狙うメルセデスが、依然として明確な優位性を保っている実態が浮かび上がる。

依然として本命はメルセデスか

マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)をリードするアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)、2026年3月27日(金) F1日本GPフリー走行(鈴鹿サーキット)Courtesy Of Mercedes-Benz Grand Prix Ltd.

マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)をリードするアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)、2026年3月27日(金) F1日本GPフリー走行(鈴鹿サーキット)

ピアストリが記録したトップタイムに対し、メルセデス勢はアンドレア・キミ・アントネッリが0.092秒差、ジョージ・ラッセルが0.110秒差で続いた。

一発の速さこそマクラーレンが上回ったが、セッション終盤に行われた燃料積載状態でのロングランでは、メルセデスが他を圧倒するペースを披露した。特にアントネッリは、ミディアムタイヤで2番手以下にコンマ6秒近い差をつける驚異的なペースを記録した。

脳あるメルセデスは予選想定のショートランで爪を隠していた可能性がある。これはショートランとロングランのタイム差から導かれる一つの結論だ。

決勝想定では2番手以下を0.6秒以上引き離すポテンシャルを示しながら、予選想定ではマクラーレンに0.1秒の遅れを取った。

これはショートランでパワーユニット(PU)の出力を抑えていた、燃料を余計に搭載していた、あるいはレースセットアップを優先していたなどの可能性を示唆する。

フェラーリの立ち位置と課題

鈴鹿サーキットを走行するシャルル・ルクレール(フェラーリ)、2026年3月27日(金) F1日本GPフリー走行Courtesy Of Ferrari S.p.A.

鈴鹿サーキットを走行するシャルル・ルクレール(フェラーリ)、2026年3月27日(金) F1日本GPフリー走行

開幕2戦でメルセデスと首位争いを演じたフェラーリは、少なくとも現段階でレースペースにおいて、シルバーアローに次ぐ2番目のチームとしての立場を維持しているように見える。

シャルル・ルクレールのロングラン平均はメルセデスから約0.6秒遅れたが、それでもマクラーレンを0.3秒近く上回った。現時点での純粋なレースペースは、メルセデス、フェラーリ、マクラーレンの順と見るのが妥当だろう。

実際、マクラーレンのレーシングディレクターを務めるランディ・シンは「全体的な勢力図は大きく変わっていないように見える」とコメントしている。

メルセデスの優位性は、メインストレート及び130Rから最終シケインへと続く直線区間で顕著に表れた。テレメトリーデータでは、ターン1への進入および最終シケイン手前で、競合を上回る最高速を記録している。

フェラーリはS字コーナーを擁するセクター1においてメルセデスと同等の速さを見せたが、ストレートでのロスが1周のタイムに響いた。過去2戦同様に高いコーナリング性能は健在だが、最高速の改善にはPUやエネルギーマネジメントの最適化に加え、車体の空気抵抗低減が求められる。

シャルル・ルクレールは「直近2戦よりも厄介な一日だった」と振り返りつつも、レースペースは「悪くはない」と評価した。チームメイトのルイス・ハミルトンは、鈴鹿におけるマシンの感触は昨年と「大きく変わっていない」とし、「だから僕らは、昨年と似たような位置にいるのだと思う」と語った。

昨年のフェラーリは、当時リードしていたマクラーレンやレッドブルに対抗できなかった。

レッドブルを襲う深刻な低迷

F1 Grand Prix Of Japan – PracticeCourtesy Of Red Bull Content Pool

F1 Grand Prix Of Japan – Practice

レッドブル・レーシングの状況は深刻だ。かつての絶対王者は今や、中団チームの一角に過ぎない存在へと成り下がりつつある。

マックス・フェルスタッペンは昨年の鈴鹿で劇的な勝利を収めたが、初日のロングランでは首位メルセデスから約1.5秒もの遅れを取った。これは、ハースやアルピーヌをも下回る水準だ。

主なタイムロスはセクター1のS字区間を中心とした高速コーナーで発生している。一方でストレートでは一定の競争力を示しており、皮肉にもRB22が抱えている問題は、初の自社製パワーユニットではなく、むしろ従来強みとしてきたシャシー側にあると見られる。

セッションを振り返ったフェルスタッペンは、「一晩で奇跡を期待すべきじゃない」と語り、2日目に向けた改善について悲観的な見方を示した。またチーム代表のローラン・メキーズは、問題の解決には「数週間」を要する可能性もあると示唆した。

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