”並外れた経歴”を持つオスカー・ピアストリ、2022年アルファロメオF1デビューは絶望的か

左から周冠宇、オスカー・ピアストリ、ダン・ティクタム、2021年9月12日FIA-F2選手権モンツァの表彰台にてCourtesy Of Formula Motorsport Limited

FIA-F2選手権のポイントリーダー、オーストラリア出身のオスカー・ピアストリは、アルファロメオからの2022年のF1デビューの可能性が限りなく低い事を認め、来季についてはF1でリザーブドライバーを務める事が「最も現実的な選択肢」との見方を示した。

昨年のFIA-F3選手権チャンピオンは先日のモンツァで今季2勝目を挙げ、残り9レースという現段階で周冠宇に15ポイントの差のランキングトップに立っているものの、アカデミードライバーとして所属しているアルピーヌは来季もフェルナンド・アロンソとエステバン・オコンのラインナップを継続するため、仮に王座を手にしても行き場がない。

現時点で来季の契約が未発表のシートは計3席だが、ハースがミック・シューマッハとニキータ・マゼピンの現行ラインナップを継続する事は確定的で、現実的にはスイス・ヒンウィルのチームのみが唯一のオプションとなる。

ニック・デ・フリースや、テオ・プルシェール、アントニオ・ジョビナッツィ等、複数名の名が取り沙汰されているアルファロメオは現時点でバルテリ・ボッタスの来季のチームメイトを決定していないが、50億円以上ものチャイナマネーを用意していると噂される周冠宇が最有力候補と見られている。

オスカー・ピアストリもまた、アルファロメオと交渉を進めているドライバーの一人だが、ワイド・ワールド・オブ・スポーツとのインタビューの中でシート獲得の可能性が極めて低い事を認めた上で「論理的には、来年アルピーヌでリザーブドライバーを務めながら2023年のF1シートを探すのが最も現実的だ」と語った。

仮に今季のF2のタイトルを獲得すれば20歳のオーストラリア人ドライバーの経歴は更に強化される事になるものの、その一方でシートが得られない場合は大きなデメリットにもなる。

同郷の大先輩、マーク・ウェバーはモンツァで「(F2でチャンピオンになると来年はF2で)レースに出場できないから少し頭が痛いところだ。彼は必要以上に多くのスーパーライセンス・ポイントを保持しているからね。つまりあの若さにして経歴が桁外れなんだ」と語っている。

F1参戦に際しては過去3シーズンでライセンスポイントを40点以上獲得するか、過去2シーズンに加えて申請年の見込み獲得ポイントの合算が40点以上となる必要があり、F3チャンピオンには30点、F2チャンピオンには40点が与えられる。

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