米インディカー・シリーズは3月27日(月)、2019年より開始されたNTT（日本電信電話株式会社）およびNTTデータとのタイトルスポンサー契約延長に合意したと発表した。

NTTグループは2019年以降、北米最高峰のオープン・ホイール・シリーズの冠スポンサーを務めている。今回の契約延長と合わせて、佐藤琢磨の参戦が予定されるインディ500やNASCARブリックヤード・ウィークエンドを含む公式テクノロジーパートナーとしての役割を継続する。

NTTについてインディカー・シリーズを所有するペンスキー・コーポレーションの創業者兼会長であるロジャー・ペンスキーは「優れたパートナーであり、高度な専門知識を持ち、多大な貢献を果たしてきた」と評価。レース会場のスマート化技術からモバイルアプリまで、革新的な方法でファン体験を変革してきた同社の今後に更なる期待を示した。

NTTはスポーツの未来に向けてデジタルトランスフォーメーション（DX）を支援し、スマートソリューションによって価値ある洞察を提供。インディアナポリス・モーター・スピードウェイ（IMS）のスマート化やINDYCARモバイルアプリの機能強化、INDYCAR DATA Experienceの提供などにより、観戦体験の向上、ファンにとってより魅力的なシリーズの確立に取り組んでいる。

IMSのスマート化においては、AI分析により会場の現況・予測情報を提供し、人流・混雑状況・セキュリティをリアルタイムで管理。モバイルPOSを活用し、効率的なイベント運営を支援する。来場者はIMSアプリ・ウェブサイトで待ち時間を確認する事ができる。

iOS/Google Playで無料ダウンロードできるINDYCARアプリでは、機能・ユーザビリティを向上させ過去3年でダウンロード数の50%増を達成。2023年シーズンに向けてはデザインを刷新し、ナビゲーションを改善するなどしている。

また「INDYCAR DATA Experience」と称して各レースカーや会場の140のデータポイントを利用し、ポジション争いの行方やピットストップ・燃料残量・タイヤ摩耗の影響、順位予測など、AIによるリアルタイム分析を通してファン体験を向上させている。

NTTデータの西畑一宏代表取締役副社長執行役員は「インディカーは、イノベーションを推進し、持続可能性を高め、素晴らしい体験を提供するという共通の責務を共に分かち合う、NTTデータにとって素晴らしいパートナーです」と述べ、次のように続けた。

「15カ国からドライバーが参加し、ショートオーバルやスーパースピードウェイからロードやストリートコースまで、様々なレースが展開されているなどインディカーの多様性には目を見張るものがあり、素晴らしいスポーツであると同時に、我々の素晴らしいお手本でもあります」

ペンスキー・エンターテイメントのマーク・マイルズCEO兼プレジデントは「NTTインディカー・シリーズの更なる発展と新たな発見が継続する事になった」と期待を寄せ、NTT DATA Servicesのボブ・プライアーCEOは「モータースポーツのファン体験を強化・拡大し、データ分析、AIなどの革新的なデジタル技術を披露できる機会が引き続き得られたことを大変嬉しく思う」とコメントした。