スクーデリア・フェラーリSF1000を手押しするメカニック達、2020年F1シュタイアーマルクGP初日前日
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フェラーリ、第2戦に新型フロントウイングを投入も「表彰台は期待できない」とルクレール

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フェラーリは第3選ハンガリーGPでの導入を計画していたアップグレードの一部を前倒しして、第2戦シュタイアーマルクGPに新型フロントウイングを持ち込んでいるが、シャルル・ルクレールは前戦に引き続き表彰台に上がる事は難しいと考えている。

空力面に”深刻な欠陥”が発見され、開発の方向の転換を強いられる事となったフェラーリSF1000のペースは、先週末のオーストリアGP予選でフロントランナーはおろか、ミッドフィルダーの最速を争うレーシングポイントやマクラーレンよりも劣っていた。

予選7番手のルクレールは9台のリタイヤと3度のセーフティーカー導入に助けられ奇跡的に2位表彰台に上がったものの、SF1000のスピードが圧倒的に不足している事は明らかで、セバスチャン・ベッテルはメカニカルトラブルなどのハプニングによる場合を除いて、フェラーリ移籍後初のQ2敗退を喫した。

木曜のパドックで確認されているマラネロが投じた新型ウイングは、エンドプレートとフラップ上部が以前のものとは異なるデザインで、恐らくは初日金曜フリー走行を使ってのテストが行われるものと予想されるが、ルクレールはこれを以てレッドブル・ホンダとメルセデスに匹敵できるだけのペースが得られるとは考えていない。

2戦連続の表彰台獲得の可能性について問われたルクレールは、新しいアップデートの効果について現実的な見解を示した。

「今週末がどうなるかはまだ分からない。クルマには幾つかのアップデートを施されるけど、どれくらいのゲインがあるのか、それが表彰台争いにつながるのかどうかは分からない」

「でも現実的に言えば、レッドブルとメルセデスは本当にすごく速いから、可能性としてはかなり難しいと思う」

「まあ僕としては、これらのアップデートが上手く機能しているかどうかという事の方が重要だと思ってる。自分たちが正しい方向に進んでいるのかどうか、それによって更なる一歩を踏み出せたのかどうかって事の方が大切だと思うんだ」

「仮にそうでない事が分かれば、それは悪い兆候になるだろうね。でも、今回のアップデートは間違いなくマシンにパフォーマンスをもたらしてくれるはずさ」

なおSky Italiaは、フロントウイングだけでなく新しいフロアも持ち込まれる見通しだと伝えている。

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