ノリス「角田裕毅はQ1最速だったのに」フェルスタッペンの妨害、FIAにブロッキング厳罰対応を提言

ガレージに立つランド・ノリス(マクラーレン)、2023年F1シンガポールGPCourtesy Of McLaren

”推し”の角田裕毅(アルファタウリ)に対するマックス・フェルスタッペン(レッドブル)の走行妨害を受けランド・ノリス(マクラーレン)は、ブロッキングに対してより厳しいペナルティを科すよう国際自動車連盟(FIA)に提言した。

フェルスタッペンはシンガポールGPの予選Q2で角田裕毅の計測ラップを妨害したとして召喚されたが、スチュワードはチーム側の責任を重視して戒告処分に留めた。適切に警告を与えなかったとしてレッドブルには5,000ユーロ(約78万7,000円)の罰金が科された。

Courtesy Of Red Bull Content Pool

Q2敗退を喫して車から降りるレッドブルのマックス・フェルスタッペンー2023年9月16日シンガポールGP予選

フェルスタッペンは他にも、Q1終盤にピットレーン出口で約14秒間に渡って停止した件と、ローガン・サージェント(ウィリアムズ)に対する妨害疑惑の計3件で聴聞会に呼び出されたが、前者は戒告処分、後者は不問と決定され、いずれも競技的ペナルティが科される事はなかった。

鈴鹿でのF1日本GPに先立ちノリスは「論争を生むだけだからあまり言いたくなんだけど、コース上でのあのブロックはペナルティが科せられるべきものだったと思う」と述べ、フェルスタッペンが角田裕毅を妨害した件に関しては、より厳しい懲罰が下されるべきだったとの考えを示した。

「彼は他のドライバーを妨害した。それはチームだけのせいじゃない。最終的にチームが罰金を科せられたのは知っているけど、ドライバーにもミラーを見て確認する義務があるはずだからね」

「ラップを通してミラーを確認しなきゃ。多くのドライバーがこれに苦労しているようだけど、僕としてはブロッキングにはもっと厳しいペナルティを科すべきだと思ってる。ラップを邪魔して予選を台無しにするケースがあまりにも多いからね」

「ユーキはQ1でトップタイムだったのに、妨害のせいでノックアウトになってしまった。もし最後まで走りきれていたら、Q3でポールポジションだっただろうに!」

「今シーズンはこういう事がよく起きているのに、誰もあまり気にしていないように思う。僕にも何度か起こった。でもミラーでの確認はドライバーに懸かっているんだ」

「特に特定のチームに関しては、リチャージボタンを押してミラーを見る以外に何もすることがないように思うのに、それに苦労しているように見えるのは驚きだよ」

昨年の日本GP予選でフェルスタッペンに妨害されたノリスは「今週末の僕はおそらく、他の誰かをブロックして、自分が愚か者に見えるようにするだろうね」と付け加えた。

一件について角田裕毅は「シンガポールの事はあまり話したくないのですが…」と前置きした上で、「どうしようもありませんが、全般的に言って正直なところ、コンスタントにペナルティを受けている印象です。モンツァでFIAとは話をしたので、彼らが一般的にどういう考え方なのかについては理解しています」とだけ答えた。

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鈴鹿サーキットのパドックでステファノ・ドメニカリ(Formula One Group CEO)と話す角田裕毅(スクーデリア・アルファタウリ)、2023年9月21日(木) F1日本GP

FIAの裁定、一貫性に疑問を投げかけているのはノリスだけではない。

シンガポールGPで自身をコース外に追いやりながらもケビン・マグヌッセン(ハース)にペナルティが科されなかった事についてピエール・ガスリー(アルピーヌ)は「白か黒か、ハッキリさせてくれ」とFIAに注文をつけた。

またシャルル・ルクレール(フェラーリ)は、FIAがピットレーン封鎖の件でフェルスタッペンを戒告処分に留めた事について「少し驚いた」と述べ、「これは将来、かなり悪い状況を引き起こす可能性がある」として、金曜のドライバーズ・ブリーフィングで議題に上がるだろうと指摘した。

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