ルクレール、フェラーリに過失もノリス妨害で降格ペナ…母国F1モナコGP優勝の夢遠のく
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5月27日(土)のF1モナコGP公式予選で3番手をマークしたシャルル・ルクレールは、フェラーリが無線を通して警告を与えなかったがために、ランド・ノリス(マクラーレン)に対する「不必要な妨害」によって3グリッド降格処分を受けた。
これによりフェラーリの僚友カルロス・サインツが4番手に、ルイス・ハミルトン(メルセデス)が5番手に昇格した。
予選Q3のフライングラップ中にノリスは、トンネル区間に入った直後、低速走行中のルクレールと出くわし急制動を余儀なくされ、最終的にこのセッションを10番手で終える事となった。
裁定が下される前、ノリスは「ブロックされたんだ。単純な話だ。トンネルの真ん中でスピードを落としてはいけないというルールがあるのに、彼はそれをやったんだ」と説明。どういう結末になると思うかと問われると「ペナルティだね」と答えた。
スチュワードは両ドライバーとチーム代表者を召喚して現地18時より公聴会を開き、聞き取りと合わせてポジショニング/マーシャリングシステムのデータ、映像、タイミングデータ、チーム無線、車載映像を調査した。
スチュワードは、ノリスが妨害された事は「明らか」だと判断するも、「ノリスがすぐ背後」に来るまでフェラーリはルクレールに警告を与えていなかったと指摘。直接のライバルとなるドライバー(マックス・フェルスタッペン)の話ばかりで、モナコにおいて「決定的に重要な課題」である後方トラフィックに関する無線通話はなかったという。
狭く暗いトンネルに入った後に後続の接近を知らされてもドライバーにできる事は殆どない。ルクレールはマーシャルによる青旗を確認して「懸命な方法」で対処したものの、時すでに遅しだった。
スチュワードは「適切なタイミングでチームから警告を受けていれば、トンネルを前にルクレールが妨害を回避するためにできることはたくさんあった」としてフェラーリの過失を指摘したが、チーム側に責任があるケースで罰則が軽減された判例はなく、通例通りに3グリッド降格ペナルティを科す決定を下した。