
勝算云々ではなかった。メルセデスF1、モナコ再審請求撤回の理由を説明
2026年F1第6戦モナコGPでジョージ・ラッセルに科されたペナルティをめぐる再審査請求について、国際自動車連盟(FIA)は欧州現地時間6月18日(木)夜にメルセデスが請求を撤回したことを明らかにしていたが、それから半日を経た19日(金)朝、メルセデスが撤回に至った理由を自ら説明した。
メルセデスによれば、請求を撤回したのは裁定を覆せる可能性が低いからといった話ではなかった。チーム代表を務めるトト・ウォルフは再審理を請求した際、「裁定が覆るとは思っていないが、ジョージのためにやらなければならない」と語っていた。
FIAとFOMの「積極的対応」を評価
メルセデスは声明の中で、FIAおよびフォーミュラ・ワン・マネジメント(FOM)が、一連の問題に「積極的」に対応する姿勢を見せたことを受け、これ以上の追及はチームにとってもF1にとっても利益にならないと結論づけたことが理由だと説明した。
「FIAおよびフォーミュラ1との建設的な協議を通じて、モナコGPで生じた特異な状況を見直し、その原因となった要因に積極的に対処しようとする彼らの決意が示された」
「この明確な決意を踏まえ、再審理を追求し続けることは、チームにとってもこのスポーツにとっても有益ではないと判断し、申請を取り下げることにした」
メルセデスはまた、再審査請求を申し立てた理由についても説明した。
「ピエール・ガスリーのタイムペナルティが取り消された決定を受け、ピットレーン速度違反ペナルティがジョージのレース結果に与えた影響に対処するため、利用可能なあらゆる選択肢を検討することが我々にとって重要だった」
「バルセロナでのレース週末において、再審請求を申し立てることが可能な時間は限られていた。そのため、その権利を確保するために申請を行った」
騒動終結には至らず
ガスリーに対するペナルティはレース後に取り消された。FOM側のミスにより、レース中に測定された速度自体に誤りがあることが判明したためだ。
一方でラッセルは、ガスリーと同じ様にピットレーン速度制限超過により5秒ペナルティを科されたものの、その後ペナルティを消化せずにピットボックスを離れたため、さらに重いドライブスルー・ペナルティが追加された。
結果として、ラッセルは赤旗中断後のレース再開時にこれを消化し、3位表彰台が確実視されながらも、ポイント圏外の12位でレースを終えた。
ラッセルとは異なり、ガスリーのペナルティはレース後にタイム加算として処理されたため、撤回が可能だった。
メルセデスはこの一件から手を引く形となったが、ガスリーの表彰台復帰をめぐる一連の騒動は完全に終わったわけではない。マクラーレンとレッドブルは、この問題をFIA国際控訴裁判所に持ち込む方針だ。