
極寒ベガスが揺らす”好相性”、フェルスタッペン警戒の一方で「ソフトなら最速の一角」とマルコ
マックス・フェルスタッペン(レッドブル)は、2025年F1第22戦ラスベガスGPの初日プラクティスを終え、たとえRB21とコースとの相性が良かったとしても、「ここで速いとは限らない」と慎重な姿勢を見せた。
現在、ドライバーズ選手権においてランド・ノリス(マクラーレン)を49ポイント差で追うフェルスタッペン。自身5年連続となるタイトル獲得の可能性を残すためには、今季6勝目が事実上の絶対条件となる。
低ダウンフォースでも「比較できない」極寒のベガス
ラスベガス市街地コースは、超高速かつ低ダウンフォースという特性を持つ。今季、フェルスタッペンが優勝を飾ったモンツァやバクーと共通点が多く、RB21との相性は良いはずだが、マシンバランスは「まずまず」としつつも王者は警戒を緩めない。
「ここは他のサーキットに比べて遥かに寒いし、路面もかなり滑りやすい。単にローダウンフォースだからといって、他のサーキットと比較することはできない」とフェルスタッペンは語り、次のように警鐘を鳴らした。
「ここで速く走れる保証なんて、どこにもない」
「ソフトなら最速の一角」とマルコ
FP1でフェルスタッペンは、珍しくもチームメイトの角田裕毅に先行を許し、トップに立ったシャルル・ルクレール(フェラーリ)から0.307秒遅れの4番手にとどまった。
続くFP2は、マンホールの蓋が緩む事態によって赤旗が連発し、多くのドライバーが予選シミュレーションを完了できないまま終了する混乱のセッションとなった。
フェルスタッペンもその煽りを受け、最も柔らかいソフトタイヤでのタイム計測を行うことができず、結果としてタイムシート上では9番手に沈んだが、レッドブルのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、この結果を深刻に受け止めていない。
マルコは、特にタイトル争いのライバルであるマクラーレン勢の動向を念頭に置きながらも、他チームがどのエンジンモードを使用していたか、そして燃料搭載量がどの程度だったのかを見極める必要はあるとしつつ、こう断言した。
「ソフトを履けば我々は最速のチームの一つと言えるだろう」
実際、ソフトタイヤは約0.5秒の上積みが見込める。FP2でトップに立ったランド・ノリス(マクラーレン)との差は0.503秒。十分に巻き返せるとの見方だ。
鍵を握る“作動温度”—タイヤをどう温めるか
ベガスでの好タイムの鍵は、いつだってタイヤを適切な作動領域に持っていけるかどうかに懸かっている。レーシング部門を統括するジャンピエロ・ランビアーゼはこう語る。
「ここではいつもそうだが、タイヤを適切な作動領域に入れることが大きな課題で、そこを攻略できればラップタイムの多くを削れるはずだ」
フェルスタッペンも同意する。
「グリップをもう少し稼ぐために、改善が必要な部分があると思う。路面コンディションはセッション毎に良くなっているけどね。予選と決勝に向けて、どうタイヤを作動させるかを見極めていくつもりだ」
一方で、もう一つの課題はロングランだ。ランビアーゼは「どちらのセッションでも意味のあるロングランができなかったため、戦略面にしろ、他車との差にしろ、今の段階では誰にとっても読み切れない状況だ」と指摘する。
逆転タイトルを狙うフェルスタッペンにとって、ミスが許されない週末がついに始まった。
2025年F1ラスベガスGPのFP2は、2度の赤旗により勢力図を占うには不十分な内容となったが、ランド・ノリス(マクラーレン)がトップタイムで初日を締め括った。
FP3は日本時間11月22日(土)9時30分から、公式予選は同13時から1時間にわたってラスベガス市街地コースで開催される。各セッションの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。