ジョニー・ハーバート、F1スチュワード解任を経てローラのアンバサダーに就任
FIAスチュワードを解任されたジョニー・ハーバートが、復活を遂げたローラ・カーズのグローバル・ブランド・アンバサダーに就任した。今後、同社のビジネス開発や企業戦略において重要な役割を担うことになる。
フォーミュラEとの関わりとローラ加入の背景
近年、ハーバートはフォーミュラEのレースを幾度となく訪れており、2024年6月にはローラ・ヤマハ・アプトチームのシェイクダウンテストにも立ち会っている。
今回、ハーバートがローラに加わることになった大きな要因の一つは、ローラの最高商務責任者(CCO)であるキース・スマウトとの長年の関係だ。スマウトはハーバートのF1時代からの友人であり、今回の契約成立において重要な役割を果たしたと見られる。
F1とル・マンでのキャリア
ハーバートはF1で11年間にわたり活躍し、スチュワートGP、ティレル、ロータス、ジャガーなど複数のチームに所属。通算3勝、7回の表彰台を獲得した。
最も成功を収めたのは1995年のベネトン時代で、チームメイトのミハエル・シューマッハとともにコンストラクターズタイトルを獲得し、ドライバーズ選手権では4位に入った。
さらに、1991年のル・マン24時間レースでは、伝説的なマツダ787Bを駆り、逆境を乗り越えて優勝を果たした。この勝利は、日本車として初のル・マン制覇という歴史的快挙でもあった。
ローラでの新たな役割とビジョン
グローバル・ブランド・アンバサダーとして、ハーバートはローラの持続可能なエンジニアリングおよびモータースポーツ分野におけるリーダーシップ強化を支援する。特に、以下の3つの重点領域に戦略的に取り組む。
- 電動化(EV技術の開発・推進)
- 水素技術の導入
- 持続可能な燃料・素材の活用
また、パートナーシップやビジネス開発にも積極的に関与し、スポンサーやクライアントと直接連携しながら、ローラのブランド価値を高めていく。