ジェンソン・バトン「父の軌跡を辿りたい」2022年ナイトロ・ラリークロスに!スーパーGT以来、3年ぶりのフル参戦

XITEエナジーレーシングから2022-23年ナイトロ・ラリークロス(Nitro Rallycross)選手権に参戦するジェンソン・バトンとオリ・ベネットcopyright XITE ENERGY LIMITED

2009年のF1ワールドチャンピオン、ジェンソン・バトンは父の軌跡をたどるべく、XITEエナジー・レーシングから2022-23年ナイトロ・ラリークロス(Nitro Rallycross)選手権にフル参戦する。

42歳のイギリス人ドライバーはオリ・ベネットをチームメイトとして、XITEエナジーのカラーリングを施した今季導入の電気ラリーカー「FC1-X」をドライブ。2023年3月に予定される最終戦までの10戦全てでステアリングを握る。

ナイトロ・ラリークロスは昨年、初のシーズンを迎えたばかりの新興ラリークロス・シリーズで、スバルWRX STIスーパーカーを駆るトラビス・パストラーナが初代チャンピオンに輝いた。

今季は2022年6月18~19日の英国リッデンヒル・レースサーキットで開幕を迎え、スウェーデン、フィンランド、カナダ、サウジアラビアなど、計6カ国での10戦が予定されている。コースには巨大なジャンプや急なバンクターンが備えられ、屋外のダートトラックにとどまらず、舗装路、スタジアム、ストリートサーキット、雪上、氷上など、多様なレース環境でドライバーがしのぎを削る。

ジェンソンが世界最高峰のモータースポーツシリーズの頂点で17年を過ごした一方、父の故ジョン・バトンは英国のラリークロスレーサーとして活躍した人物だった。バトンは「父がやったことを真似してみたいんだ」と語った。

「僕の家族はラリークロスに縁があってね。父は70年代後半から80年代にかけて、フォルクスワーゲン・ビートルやゴルフでレースに参戦していた。YouTubeでは父がリッデンヒルでレースをしている映像が見られる。マレー・ウォーカーが解説してるんだ」

「父についていって彼のレースを見るのが好きだった。凄まじくうるさかったのを覚えているけど、今回はそういう問題はないだろう。FC1の音はうるさくないからね。子供たちが見に来てもヘッドホンを付けさせなくていいから楽だよ!」

バトンがシリーズフル参戦を果たすのは、山本尚貴と共にタイトル防衛に臨んだ2019年のスーパーGT以来、3年ぶりとなる。マクラーレン・ホンダの元F1ドライバーは「レースがしたかったんだ。僕はレースを愛しているし、競い合うのが好きだし、楽しい事がしたいんだ」と語った。

「ラリークロスはF1とは全く違うレースだけど、そこが良いんだ。僕が17年を重ねたF1を離れたのは、何か新しいことに挑戦したかったからだ」

「僕はレーシングドライバーであってF1ドライバーじゃない。新しい事に挑戦する事は僕にとっての全てだ。F1での望みは達成した。僕はそう感じているし、また違うことに挑戦できて嬉しいよ」

バトンは昨年、自身の名を冠したチームを立ち上げ電動SUVのエクストリームEに参戦。第1戦では自らステアリングを握った。またナイトロ・ラリークロスでのデビューに先立っては、今月初頭にウェールズでフィエスタ・スーパーカー・ライトをテストドライブした。

今季にデビューを飾る電気ラリーカー「FC1-X」は最大出力1,070馬力(800kW)を誇り、0-60mph加速は1.4秒と、F1マシンよりも速く、シリーズ運営は「史上最速のラリークロスカー」を標榜する。今季の開催スケジュールは以下の通り。

  • 2022年6月18日~19日…イギリス(リッデンヒル)
  • 2022年7月30日~31日…スウェーデン
  • 2022年8月27日~28日…フィンランド
  • 2022年10月1日~2日…アメリカ・ミネアポリス
  • 2022年10月29日~30日…アメリカ・ロサンゼルス
  • 2022年11月12日〜13日…アメリカ・フェニックス
  • 2022年12月10日~11日…サウジアラビア
  • 2023年1月21日〜22日…カナダ・ケベック州
  • 2023年2月4日~5日…カナダ・アルバータ州
  • 2023年3月未定…アメリカ・未定

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