F1イタリアGP《FP2》結果とダイジェスト / ホンダ2台揃ってTop3に次ぐ好タイム、健闘をみせる

モンツァを走るマクラーレン・ホンダの2台Courtesy Of Honda Motor Co., Ltd

2017年イタリアGP金曜二回目のフリー走行は、午前に引き続きメルセデスの2台がタイムシート最上部を占拠した。1分21秒406を記録したバルテリ・ボッタスがトップに、遅れること100分56秒差でルイス・ハミルトンが続いた。上位陣の顔ぶれに変化はなく、メルセデス、フェラーリ、レッドブルが順当に並んだ結果となった。

とは言え、メルセデスとフェラーリとのタイムギャップは縮まり、3番手セバスチャン・ベッテルはボッタスから0.140秒、キミ・ライコネンは0.398秒遅れと、FP1よりも追い上げた。レッドブルと2強との差は大きく、今年のイタリアGPはシルバーアローと跳ね馬の一騎打ちの様相を呈してきた。

トップ3チームに続いたのは苦戦を予想していたマクラーレン・ホンダ勢、ストフェル・バンドーンが1.541秒遅れの7番手、フェルナンド・アロンソが1.562秒遅れで8番手と、金曜初日とは言え健闘をみせた。他チームに比べて高めのダウンフォース仕様で挑んだ事を考えると、ホンダのパフォーマンスはルノーと遜色ないレベルにまで達している可能性もある。超高速サーキットのモンツァでは、エンジンパワーがラップタイムに直結する傾向が強い。

フジテレビ中継では、ホンダを経て日産系ドライバーとして活躍する松田次生氏が「マクラーレンのリアウイングが大きいのは明らか。ダウンフォースが強いのだから速度が出ないのは当たり前。それをノーパワーの一言で片付けるのは如何なものか」と語り、全ての問題をエンジンに押し付けようとするマクラーレンとアロンソ姿勢に疑問を呈す場面も見られた。


©F1

FIAの発表では、FP2セッション中の降雨確率は40%とされていたが、時折黒い雲が立ち込めながらも、モンツァはドライコンディションを維持し続けた。セッション終了時の気温は26℃、路面温度は24℃であった。

残り30分を切った直後、カルロス・サインツのエンジンから白煙が上がった。サインツはエンジントラブルで自身23回目の誕生日を締めくくることになった。トロ・ロッソに搭載されるルノー製エンジンは、今年多くの信頼性の問題を抱えている。前戦ベルギーGPでは、同じエンジンを使用するマックス・フェルスタッペンが今季6度目のリタイヤを喫した。


©F1

問題はカスタマーチームだけではなくワークスでも発生した。ニコ・ヒュルケンベルグは油圧系と思われるトラブルのために、長い時間をガレージで過ごすことになった。シーズン序盤ではホンダのエンジントラブルの影に隠れていたものの、ホンダの信頼性が急激に向上しつつあることで、相対的にルノーのトラブルが表立ってきた格好となった。

午前よりも攻めた走りをみせた各車、ウィリアムズのランス・ストロールはアスカリでスピンを喫し、黄旗の原因を提供した。セッション終盤、ハースのケビン・マグヌッセンは2個目のシケインでサスペンションを破損、17番手に沈んだ。

2017年F1第13戦イタリアGPフリー走行2(FP2)リザルト

Pos No Driver Team Time Gap Laps
1 77 バルテリ・ボッタス メルセデス 1:21.406 25
2 44 ルイス・ハミルトン メルセデス 1:21.462 +0.056 24
3 5 セバスチャン・ベッテル フェラーリ 1:21.546 +0.140 33
4 7 キミ・ライコネン フェラーリ 1:21.804 +0.398 34
5 33 マックス・フェルスタッペン レッドブル・タグホイヤー 1:22.409 +1.003 34
6 3 ダニエル・リカルド レッドブル・タグホイヤー 1:22.752 +1.346 22
7 2 ストフェル・バンドーン マクラーレン・ホンダ 1:22.947 +1.541 31
8 14 フェルナンド・アロンソ マクラーレン・ホンダ 1:22.968 +1.562 31
9 31 エステバン・オコン フォースインディア・メルセデス 1:22.977 +1.571 43
10 19 フェリペ・マッサ ウィリアムズ・メルセデス 1:22.985 +1.579 42
11 55 カルロス・サインツ トロロッソ 1:23.150 +1.744 21
12 27 ニコ・ヒュルケンベルグ ルノー 1:23.272 +1.866 14
13 30 ジョリオン・パーマー ルノー 1:23.317 +1.911 34
14 11 セルジオ・ペレス フォースインディア・メルセデス 1:23.352 +1.946 43
15 18 ランス・ストロール ウィリアムズ・メルセデス 1:23.403 +1.997 36
16 8 ロマン・グロージャン ハース・フェラーリ 1:23.567 +2.161 31
17 20 ケビン・マグヌッセン ハース・フェラーリ 1:23.650 +2.244 20
18 26 ダニール・クビアト トロロッソ 1:24.253 +2.847 28
19 9 マーカス・エリクソン ザウバー・フェラーリ 1:24.894 +3.488 39
20 94 パスカル・ウェーレイン ザウバー・フェラーリ 1:25.295 +3.889 25

コンディション

天気曇り
気温25℃
路面温度32℃

セッション概要

グランプリ名 F1イタリアGP
セッション種別 フリー走行2
セッション開始日時

サーキット

名称 モンツァ・サーキット
設立 1922年
全長 5793m
コーナー数 11
周回方向 時計回り

F1イタリアGP特集

この記事をシェアする

モバイルバージョンを終了