初日プラクティスを経てインタビューに応じるルイス・ハミルトン(メルセデス)、2024年8月30日F1イタリアGP
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ハミルトン、メルセデスの「焦げ付くような馬鹿げた熱さ」に直面…最速マシンに手応えも過去の失態が脳裏に

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F1イタリアGPのFP2セッション中にルイス・ハミルトンとジョージ・ラッセルは、メルセデスW15のシートが異様な程、熱くなる問題に見舞われた。

確かに気温と路面温度は30℃を超えていたが、その程度では「焦げ付くような馬鹿げた熱さ」の説明にはならない。

1台だけであれば整備不良ということも考えられるが、2台同時に発生していたことを踏まえるとコックピット周りのレイアウト変更も疑われるところだが、ハミルトンは詳細には踏み込まなかった。

「クルマの中は焦げ付くような馬鹿げた熱さだった。どうしてなのかはよく分からないけど。ラジエーター周りに空気の漏れがあったのかもしれない」とハミルトンは説明した。

「本当に熱かった。短パンを履かずにサウナに座っているかのようだった。あれは辛かった」

メルセデスはこの日、プラクティスを通して2種類の異なるフロアを評価した。ハミルトンはスパに持ち込まれた最新のフロアを使用し、0.003秒差でランド・ノリス(マクラーレン)を抑えてトップタイムを記録したが、旧スペックを使った僚友ジョージ・ラッセルは0.3秒遅かった。

ハミルトンは、オープニングセッションでは再舗装されたばかりの路面のグリップ不足に苦戦したとしつつも、一日を通してクルマの感触は良かったと明かした。

「全体的としてはかなり良かった。新しい路面や縁石は確かに、ちょっと厄介だったけど、クルマは最初から良い感触だった」とハミルトンは振り返る。

「ただFP1を通してはグレイニングが酷く、僕らを含めてみんな、タイヤに手を焼いていた。セッションの合間に幾つか変更を加えたことで、FP2ではクルマの感触がさらに良くなった」

「依然として、幾つかの部分で取り組むべきことがある。最終的にはロングランで走り切ることができるようにするのが、現時点での課題だと思う」

少なくとも初日を終えた段階でハミルトンはモンツァのW15に良い感触を得ているが、予選に向けてセットアップを詰めていく上でメルセデスは、過去のようなミスを繰り返してはならないと指摘した。

「いい気分だけど、今夜、ファクトリーのシミュレーターで行う作業がかなり重要になると思う。前にやったみたいに、やりすぎてクルマのバランスを崩さないよう、セットアップには細心の注意を払わないと」とハミルトンは付け加えた。


FP3は日本時間8月31日(土)19時30分から、公式予選は同23時から1時間に渡ってモンツァ・サーキットで開催される。セッションの模様はDAZNフジテレビNEXTで生配信・生中継される。

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