レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングの佐藤琢磨
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インディカー 第10戦ロードアメリカ:佐藤琢磨 今季ベストの4位「表彰台を逃したのは残念、シーズン後半に繋げていきたい」

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2018年インディカー・シリーズ第10戦ロードアメリカが現地6月24日に行われ、ポール・シッターのジョセフ・ニューガーデン(Penske)がポールトゥウィン。2位はライアン・ハンター=レイ(Andretti Autosport)、3位にはスコット・ディクソン(Chip Ganassi)が続いた。55周で争われた決勝は、一度もフルコースコーションのない真っ向勝負のレースとなった。

1955年に建設されたロードアメリカは、選手権最長となる全長6.44kmのロードコース。ウィスコンシン州最大の都市ミルウォーキーから北へ約60マイルに位置している。木々が生い茂る丘陵地帯にレイアウトされ、北米で最も美しく挑戦のしがいがあるサーキットとして名を馳せる。

レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングの佐藤琢磨は今季ベストグリッドの7番手からスタート。オープニングラップで3つポジションを上げた後は終始表彰台を争う走りをみせ、今季最高の4位でチェッカーを受けた。チームメイトのグラハム・レイホールは9番手スタートで6位フィニッシュ。シーズン序盤は苦しむ事も多かったが、10戦目にしてチームとして速さを見せた。

「僕たちのマシンはとても速かったと思いますが、表彰台に一歩届かなかったのはとても残念です。あとほんのわずかのスピードが私たちには必要だということです」と琢磨。レースを振り返った。

「今シーズンは苦しいスタートを切りましたが、チームメートのグレアム・レイホールと技術的な部分で協力し合い、情報を共有することでスピード・アップを果たしてきました」

「ロードアメリカはオーバーテイクが可能なサーキットですが、スタートで順位が上げられるに越した事はありません。アウト側が空いていたので1コーナーを抜けて外側から被せる形で追い抜きました」

「燃費については計算上は問題ない事が分かっていたのですが、もしイエローが入ればアドバンテージになるし、ダウンフォースを最大限に削っていた事もありタイヤが苦しい状況になっていたので、早めにピットストップを行いタイヤを交換しました」

「履き替えるタイヤについては色々と判断があったんですけど、チームの方から自分で決めろと言われたので、まずはユーズドのレッドタイヤを履く事にしました。結果としてレース中盤ではタイヤが滑り後続のマシンに追われる場面がありましたが、何とかペースを保ちポジションを守ることが出来ました。シーズン後半に向けて良い結果を出していきたいですね」

2016年と17年の2年に渡ってフォース・インディアF1チームのテストドライバーを務めていたアルフォンソ・セリスJr.(21歳)がフンコス・レーシングでデビュー。1ラップダウンの20位で完走を果たした。今季インディ500ウィナーで2番グリッドからスタートしたウィル・パワー(Penske)は、エキゾーストのトラブルで失速。ガレージで修復作業を行いコース復帰を目指したがリタイヤに終わった。

インディカー第10戦ロードアメリカ順位結果

Pos. Driver GAP
1 ジョセフ・ニューガーデン
2 ライアン・ハンターレイ 3.3759
3 スコット・ディクソン 5.4902
4 佐藤琢磨 14.8772
5 ロバート・ウィッケンズ 23.8993
6 グラハム・レイホール 32.5513
7 シモン・パジェノー 42.1868
8 スペンサー・ピゴット 42.5336
9 エド・ジョーンズ 46.2118
10 ジョームズ・ヒンチクリフ 47.5359
11 マルコ・アンドレッティ 48.1468
12 ジョーダン・キング 53.4242
13 セバスチャン・ブルデー 1:00.3249
14 トニー・カナーン 1:05.2583
15 マティアス・レイスト 1:09.7681
16 アレキサンダー・ロッシ 1:23.4715
17 マックス・チルトン 1:24.3709
18 チャーリー・キンボール 1:43.1557
19 ギャビー・チャベス – 1Lap
20 アルフォンソ・セリス – 1Lap
21 ザカリー・クレマン・デ・メロ – 1Lap
22 ザック・ビーチ – 1Lap
23 ウィル・パワー – 53Lap