鳴り物入りのATAルール、批判的なフェルスタッペンとハミルトン…F1ハンガリー初日を経て
Published:
2023年のF1第12戦ハンガリーGPで初めて導入される代替タイヤ配分方式(ATA)についてマックス・フェルスタッペン(レッドブル)とルイス・ハミルトン(メルセデス)は、ファン目線からこれを批判した。
3日間で使用可能なスリックタイヤを13セットから11セットに減らし、予選の各ラウンドで装着可能なコンパウンドを指定するATAは、グランプリに持ち込まれるタイヤの本数を減らし、貨物や輸送費、二酸化炭素の排出量を削減するために導入された。
2023年シーズンは最大2回のグランプリでATAが試験導入される計画で、上手く機能すれば来季は更に拡大される予定となっているものの、その導入第一弾となったハンガロリンクでの初日を終えて二人のF1ワールドチャンピオンは、ファンにとって見応えのないプラクティスを生み出すだけだと批判した。
フェルスタッペンは「今日はタイヤをあまり使わなかった。この新しいフォーマットでは、何しろ使えるタイヤがかなり限られるからね」と語る。
「翌日に向けてのちょっとした準備のためだけにタイヤを使いたいとは思わなかった。たくさんの人が見に来てくれている事を思うと、コース上のアクションが少なくなってしまうのは少し残念な事だと思う」
「だから改善に向けて何ができるのかを検討する必要があると思う。だって実際には単に時間を節約しているだけであって、それが正しい事とは思えないからね」
ハミルトンも同様に「あまり良いものとは言えない」として、この新しいタイヤルールに批判的な意見を示し、代替案としてスリックではなく雨用タイヤを削減する事を検討すべきだと訴えた。
「単に、僕らが走る時間が少なくなるだけで、あまり良いものじゃないと思う」
「ウェットタイヤは週末が終わると大量に破棄されるわけだから、ファンからコース上の時間を奪うくらいなら、この点に目を向けるべきだと思う」
また英「Autosport」によるとケビン・マグヌッセン(ハース)は、タイヤの使用量を減らしたいのであれば、プラクティスの回数を「1回か2回」に減らす方が賢明だと指摘した。