日傘でコックピットが覆われたレッドブル・ホンダRB16B、2021年7月30日F1ハンガリーGPにて
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F1ハンガリーGP パワーユニット投入状況:ホンダ全車含む7台が交換、予定外の投入でサインツが上限3基目に

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国際自動車連盟(FIA)テクニカルデリゲートの発表を元に、2021年F1第11戦ハンガリーGPの2日目開始時点における各ドライバー毎のパワーユニット(PU)投入状況を以下にまとめる。

エンジン全開率56%の低速ハンガロリンクでの週末に先立っては、ホンダ製F1パワーユニット勢3台と、ルノーのバッジを掲げるアルピーヌの2台が新たなPUコンポーネントの封を切った。

主要エレメントとしては、フェルナンド・アロンソがグリッド降格なしに交換可能な上限目一杯となる今季3基目のMGU-Hを開封した。

アロンソのチームメイト、エステバン・オコンとマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)、そして角田裕毅とピエール・ガスリーのアルファタウリ・ホンダ勢はエキゾーストを交換した。ホンダ勢の3台は今季3基目、オコンは7基目をクルマに積んだ。

2日目に向けては、追加交換のフェルスタッペンを含む計3台が交換を実施した。

初日を終えてデータ上に懸念材料が確認された事から、フェラーリはカルロス・サインツに今季3基目となるICE(内燃エンジン)、ターボチャージャー、MGU-H、そして5基目となるエキゾーストを投入した。降ろされたPUは分析のためにマラネロに送られた。

またフェルスタッペンは2基目のCE(コントロール・エレクトロニクス)を、そしてセルジオ・ペレスは4基目のエキゾーストをそれぞれ開封した。

上記はいずれも規制の範囲内でグリッド降格ペナルティの対象外だが、オコンはエキゾーストを除く全コンポーネントが上限に達した。なおFIAは当初、オコンが2日目を前に追加で8基目のエキゾーストを投入したと発表したが、誤りだったようで後に訂正された。

なおフェルスタッペンはセバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)共々、ギアボックスも交換しているが、両者は前戦をリタイヤしているためこちらも降格の対象外だ。

V6ハイブリッド導入8年目の今年はICE、TC(ターボ)、MGU-H、MGU-Kが各々年間3基まで、CE、ESは各2基まで、また今季より新たに使用上限数が設定されたエキゾースト・システムは年間8セットまで降格ペナルティなく使用できる。ただしカレンダーが19戦以下となった場合は、MGU-Kの年間許容数が2基までに制限される。

F1ハンガリーGP:パワーユニット投入状況

Team Driver ICE TC MGU-H MGU-K ES CE EX
メルセデス L.ハミルトンHAM 2 2 2 2 2 2 2
V.ボッタスBOT 2 2 2 2 2 2 2
レッドブル・ホンダ M.フェルスタッペンVER 2 2 2 2 2 2 4
S.ペレスPER 2 2 2 2 3 3 4
マクラーレン・メルセデス D.リカルドRIC 2 2 2 2 2 2 2
L.ノリスNOR 2 2 2 2 2 2 2
アストンマーチン・メルセデス L.ストロールSTR 2 2 2 2 2 2 2
S.ベッテルVET 3 3 3 2 2 2 3
アルピーヌ・ルノー F.アロンソALO 2 2 3 2 1 1 5
E.オコンOCN 3 3 3 3 2 2 7
フェラーリ C.ルクレールLEC 2 2 2 2 2 2 4
C.サインツSAI 3 3 3 2 2 2 5
アルファタウリ・ホンダ 角田裕毅TSU 2 2 2 2 3 3 4
P.ガスリーGAS 2 2 2 3 2 2 4
アルファロメオ・フェラーリ K.ライコネンRAI 2 2 2 2 2 2 4
A.ジョビナッツィGIO 2 2 2 2 2 2 4
ハース・フェラーリ N.マゼピンMAZ 2 2 2 2 2 2 4
M.シューマッハMSC 2 2 2 2 1 1 4
ウィリアムズ・メルセデス G.ラッセルRUS 3 3 3 2 2 2 3
N.ラティフィLAT 2 2 2 2 2 2 2

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